今春、「土の味に似ている」との噂と共に人々の関心をかっさらったドリンク、『レモンジーナ』。
味博士の研究所でも以前、味覚センサーレオくんを使って、土とレモンジーナの味覚を比較したことがあります。
→「レモンジーナは土の味?」を味覚センサーで科学的に検証してみた!
この検証の結果、土には味が無いことが明らかになったのですが…
なんと世の中には、“土を使ったお料理”が存在するようです。
これは気になりますよね!早速調査して参りました!
土を使ったお料理を扱っていると噂の、東京・五反田にあるフレンチレストラン「ヌテキパ」。
ほのかなオレンジの明かりと、ガラス張りの天井から射す月明かりが、ラグジュアリーな雰囲気を醸し出しています。
さっそく注文をば。
味博士「このお店では土が食べられるって聞いたのですが」
店員さん「あ、土のコースは予約制なんですよ」
\\\予約制なんですよ///
ガーン!!!
あまりの味博士の落胆っぷりに、店員さんは、
「一部の料理を土を使ったものに変更することは出来ますよ」と神対応。
そんな経緯で、土を使った料理を3品食べる事が出来たので、紹介致します。
1品目.土のソースを使ったナスとカサゴのポワレ
メインディッシュのお魚料理に、土のソースを使って頂きました。
そのお味は、少しムッとするような風味に土の面影を感じるものはありますが、普通の土の”土臭さ”とは無縁です。
バターのコクと上手く混じり合う事で、濃厚ソースに生まれ変わっています。
ちょっぴりカラメルのような甘味も感じられ、カサゴの旨味と相乗して味わい深い一品でした。
2品目.土のシャーベット
デザートその1は、土のシャーベットです。
一口含んだ瞬間「食べた事ある!!」とデジャブの到来。でもその正体が思い出せないのです。
練乳のような、黒砂糖キャンディのような、千歳飴のような、そんなお菓子にも似た甘味のあるお味でした。
店員さんも「どこか懐かしい味がしませんでしたか、ムフフ」とおっしゃる通り、懐かしさを狙っているのかもしれません。
3品目.土のグラタン
デザートの後にグラタン!?と未知への期待を抱いていたら、クレームブリュレのようなものが出てきました。
こちらは、フレンチトーストのような卵黄の強い味わいに、先ほどと同様に土独特の甘味のようなものが加わった、優しいデザートでした。
グラタンという名の通り、小麦から出来ているような、小さなつぶつぶが入っています。
この食用の土は、ミルク系との相性が良いのですかね!
以上、土を使った「土フレンチ」のご報告でした!もちろん、レモンジーナの味は全然しません。
以前分析した際には味覚がほぼなかった土ですが、プロの手にかかれば、独特の甘味が引き出され、立派な食材の一つに変わるのですね。
普段食べないものでも、使い方によっては新しい味覚を生み出すことも繋がります。
ぜひ、先入観に騙されず、チャンスがあれば「土の味」を堪能してみてください♪
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