大根の辛味成分、部位ごとにどれだけ違う?

大根おろしや大根を入れた煮物、汁物。そういった料理を作る際に気になるのが「大根の部位」です。部位によって辛さが異なる大根。調理によって、甘い方が良いなら上、辛い方が良いなら下という使い分けをします。

しかし、必ずしもスーパーに自分の求める部位が売っているとは限りません。また、なぜか上下で値段が異なるときがあることも。いつでも、希望の部位を希望の料理に使えるわけではないですよね。

部位による辛味の違いが大きいならそれでもこだわりますが、小さな差異であればあまり気にしたくない……とものぐさな方なら考えるでしょう。

では、これらの部位によって、大根の辛味はどれだけ変わるのでしょうか。

大根の辛味成分の分布

茨城県工業技術センターがHPLCを用いて品種「秋まさり」における大根の辛味成分量を測ったところ、部位別では以下の分布になったそうです(値は相対値)。

縦方向

横方向

縦方向では上から下に向かって、横方向では外側に多くなっています。

縦方向の分布を見ると、下部に比べて、上部の辛味成分は2/3程度に抑えられています。これはかなり味の違いが大きそうですね。サラダなど辛味成分が邪魔になってしまう料理のときは、やはり上部を使うのがマストなのではないでしょうか。個体差はあるでしょうが、これほどの違いであれば部位にこだわる価値はあります。

横方向の分布では、中心に向かうにつれかなり辛味成分が減って行っています。筆者の知人の調理風景を覗いた際、知人が「外側は辛いから」と外側をピリっとした大根おろしに使用し、内側だけを煮物に入れている様を目撃しました。もし大根の部位にこだわるのであれば、このくらいするのも良いかもしれません。

ちなみにカット大根は、断面を見てできるだけ真っ白で綺麗なものを選ぶのがベターですよ!

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