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メイラード反応によって、味はどう変わる?

メイラード反応によって、味はどう変わる?

肉料理におけるメイラード反応のイメージ

お肉を焼いたときの、こんがりきつね色。炒めた玉ねぎの飴色。焼きおにぎりのおこげ……これらはメイラード反応によって生まれます。

メイラード反応は、「焼き色」や「香り」に影響を与えるイメージがあるかもしれません。しかし実は食べ物の味にも影響しているんです。

メイラード反応で味はどう変わる?

メイラード反応によって変化が起きるのは、主に旨味とコクです。旨味とコクは、美味しい料理を作る上で欠かすことのできない要素。美味しさとメイラード反応は切っても切れない関係にあると言っても過言ではないでしょう。

メイラード反応とは

まずは軽くメイラード反応についておさらいです。

メイラード反応は、糖とアミノ酸などのアミノ化合物が揃ったときに起こります。糖とアミノ化合物が結合し、分解や反応などを繰り返すした結果、「メラノイジン」と呼ばれる褐色物質が生まれます。これがメイラード反応です。

このとき、同時に芳ばしい香りを持つ香気成分も生じます。メイラード反応が起きると良い香りが漂うのはこのため。

メイラード反応で生まれる物質は、反応条件によって非常に多くの種類があります。褐色だけでなく無色、黄色、赤色といった色素、香気成分、そのほか多岐に渡るため、全容はいまだ解明されていません。

ステーキの旨味・コクがアップ

メイラード反応で生まれる多種多様な物質の中には、旨味などの味覚を呈するものもあります。味が多様化することで深い味わいになり、コクも高くなるんです。

例として、ステーキの焼き加減別の旨味とコクの比較表を見てみましょう。

 

レア、ミディアムレア、ミディアムウェルダンという3種類の焼き加減の中で、旨味もコクもミディアムレアがもっとも高くなっていますね。

これには3つの要素が関わっています。1つめは内部温度、2つめは加熱具合、そして3つめがメイラード反応です。内部温度や加熱具合は、旨味のもとである肉汁に深く関わっています。

メイラード反応によって旨味が強化され、コクが強まることによってミディアムレアの旨味・コクが高い状態になっているんです。

メイラード反応を使ったコク増し調味料

料理の焼き色の印象が強いメイラード反応ですが、調味料にも使われています。例えば身近な調味料である醤油も、メイラード反応によってしょっぱいだけでなく、深みのある味になっています。

わかりやすい例は、コクを増し増しにしてくれるフランスの万能調味料「ガストリック」でしょう。

レトルトパスタソースにガストリックを加えたコクの比較結果がこちら。

ガストリックのレシピは水・酢・砂糖とシンプルなもの。ですが、加熱してメイラード反応を起こすことによって、コク増し調味料へと変化するんです。

 

旨味の強化については、反応条件によってかなり差が出ると思います。どちらかというとコクのほうが強く出やすいかもしれません。

加熱料理を作るときは、ぜひメイラード反応を意識してみてください。ただしあまり加熱しすぎると表面が炭化して苦味が強くなってしまいますので、ご注意くださいね!

参考:
食品におけるメイラード反応
Taste properties of Maillard-reaction products prepared from 1000 to 5000 Da peptide Author links open overlay panel

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