疲れていると、人は酸っぱいものを求める
「無性に酸っぱいものが食べたい!」そんな衝動に駆られたことはありませんか?実はこれ、身体から「疲れた!」という信号が発されているのかもしれません。
たくさん運動したり頭を使ったりすると疲労しますが、そもそも「疲れた」と感じるとき、身体では何が起こっているのでしょうか。
身体が酸っぱいものを求める理由って?
仕事や運動など、あらゆる活動の中で人間の体内では活性酵素が生成されます。活性酸素は免疫機能の一部。必要ではありますが、増えすぎると悪さをしでかし始める奴です。「疲れ」というのは、細胞がこの活性酸素による酸化ストレスでダメージを受けてししまっている状態のこと。原因はさまざまですが不規則な食生活や睡眠時間が不足していてもダメージが大きくなり、その結果筋肉が疲労し、身体に疲れを感じさせるといわれています。
そしてそんなとき、身体は酸っぱいものを求めるようになります。
レモンやお酢などを代表とする“酸っぱいもの”はクエン酸という成分がもとになっています。ダメージを受けた細胞を修復するのに必要なエネルギーの産生を効率的にするのがATPという化合物。そしてATPの産生に一役買っているのがクエン酸です。疲れているとき身体が酸っぱいものを求めるのはこのクエン酸を欲しがっているということになります。
より効果的な食品は?
疲労回復に効果があるクエン酸ですが、どのような食品に多く含まれているのでしょうか。いつでも取り入れやすい食品をご紹介します。
お酢、梅干し
身体が疲れているときはお酢や梅干しがおすすめです。適度な摂取は弱っている胃腸にやさしく作用し、食欲を増進させる作用もあります。料理に使えばお酢独特のツンとした感じも和らげることができますので、積極的に摂取してみると良いですよ。
レモン、グレープフルーツ、キウイなどの果物
ストレスによりイライラするなど精神的疲労が溜まっているときはフルーツを食べるのが良いかもしれません。クエン酸やビタミンCによる疲労回復に加え、爽やかな香りで心身もリフレッシュできるでしょう。
人は、疲れているときに酸っぱいものを食べたくなる傾向にあります。どうしても酸っぱいものが食べたくなったときは、その欲求に従って身体をいたわってあげましょう。酸っぱいものの食べ過ぎは胃を傷つけてしまうこともあるので、クエン酸を食生活にうまく取り込むのがよいでしょう。もちろん規則正しい生活や食習慣が一番の健康の源。クエン酸ばかりに頼らず日々の生活を見直すことも忘れないでくださいね。
参考:クエン酸は疲労回復に直接効果があるわけではない
体は日々“錆び”ています!「活性酸素と老化の関係」 | サントリー健康情報レポート
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