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ゴキブリはエビの味に似てる!?「昆虫食」を味覚センサーで分析してみた!

2015年7月17日

■「昆虫食」は意外とお口に合うらしい!

150715_農業
私たちは現在、植物や動物を食べて栄養を十分に確保することができる時代に生きています。

それでは、牧畜や耕作の技術がまだ無かったころ、人は何を食べて栄養を摂取していたのでしょうか。
その栄養源の一つは、昆虫でした。

150715_アフリカ昆虫を食する「昆虫食」の歴史は古代にまで遡り、現在でもアフリカや南米を中心に、昆虫食の文化が残っています。
日本においても、一部の地域で今でも、イナゴや蜂の子などの昆虫が食べられています。
普段の生活からは中々考えにくい、昆虫食。
しかし、地球を愛する現役慶應大学生、篠原祐太さんによれば、なんと昆虫はエビやカニの味に似ているのだそうです。

(4歳の頃より昆虫食を愛する、地球少年・篠原祐太さん)
(篠原祐太さん。1994年、地球生まれ。21歳。慶應義塾大学在学中。地球の自然や動植物をこよなく愛する。現在は、数千匹の生き物たちと同棲する傍ら、4歳の頃から続ける「昆虫食」の可能性を探ると共に、TV出演・イベント主催・SNSでの情報発信等により、その魅力を伝える活動に注力している。詳細はHPTwitterFacebookにて!)

篠原さん「特にコオロギやゴキブリはエビ・カニ系の味がします。
素揚げにしてしまえば非常に食べやすく、目隠しをして情報もなしに食べれば、区別がつかないほどです。」

ここまで言われてしまったら、登場しないわけにはいきません。150617_レオ
人の舌を模したセンサーで食べ物の基本5味(甘味・旨味・塩味・酸味・苦味)を数値化できる、味覚センサー「レオ」くんで、昆虫食の味覚を調べてみましょう!

なお、苦手な方もいると思うので昆虫の写真はゼロで進めさせて頂きます。ご安心ください!


■まずはカニとエビの味覚を確認

まずは、基準となるカニとエビの味覚を見てみましょう。

150715_エビカニmergeエビもカニも、旨味が強く、その次に塩味の強いような特徴を持っています。
さらに、旨味:塩味のバランスは、エビが1.2:1カニが1.4:1となっております。
よって、昆虫の分析でも、旨味と塩味のバランスがエビ・カニとの類似性の決め手になってきます。

■4種類の昆虫を味覚分析

それでは、早速昆虫の分析を開始しましょう。
今回は、4種類の昆虫を篠原さんに提供して頂きました。
分析には、生の個体を凍らせてからマッシュした状態のもの使用しました。

<エントリーNo.1 ミールワーム>

01

ゴミムシダマシ科の幼虫であり、主に小鳥や爬虫類のエサとして飼育されることが多い昆虫です。
篠原さんによれば、素揚げで食べると非常に美味で、エビにポップコーンの風味を加えたような味がするようです。ビールのおつまみにも最適だとか。一体どんな味覚でしょうか…!?

150715_ミールワームグラフ分析の結果、エビ・カニほどではありませんが、旨味が最も強く、次に塩味が強いことが分かりました。
旨味:塩味のバランスは1.3;1で、ちょうどエビとカニの中間程度になっています。
さらに、甘味が強めに出ているため、食べやすい味である事が予想されます。

⇒ミールワームは、甘めかつ薄味のエビ・カニ似の味覚!

<エントリーNo.2 トルキスタンローチ>

02-1
通称レッドローチ。爬虫類のエサとして愛用する人も多いとか。繁殖がしやすく、嗜好性も高い、すばしっこいゴキブリです。チリソースで炒めたり、ピザの具材として使うと、美味しく食べられるそうです。気になるお味を見てみましょう。

150715_レッドローチグラフ

こちらも5味全体に渡り、味覚の強さが弱めです。先ほどと同様に旨味が最も強いのですが、残りの甘味・苦味・酸味・塩味の強さがそれぞれ近しくなっています。
1つの食材において、5味が同じぐらいの強さで存在する時、私たちは「味に特徴がない」と感じやすいので、エビ・カニには味覚よりも食感が似ている可能性が高そうです。

⇒レッドローチは、プレーンな味で、食感にエビ・カニっぽさがありそう!

<エントリーNo.3 アルゼンチンフォレストローチ>

03

通称デュビアローチ。ゴキブリのわりには、動きもゆっくりな子です。深海生物っぽさもあります。ゴキブリだけどちょっと可愛い。
殻は意外と薄いようで、揚げるとサクサクと美味しく食べられるようです。分析結果はいかに…!

150715_デュビアグラフ

こちらも、旨味が最も強い結果となりました。旨味:塩味は1.2:1と、エビのバランスに近くなりました。
ただし、苦味も強めに出ているため、雑味感がある可能性はあります。

⇒デュビアは、ちょっと雑味のあるエビ似の味覚!

<エントリーNo.4 フタホシコオロギ>

04-1

体に黄色の斑点を持つ大型のコオロギ。奄美大島や沖縄諸島にも生息しているようです。
比較的味は強く、旨味もあるので、篠原さんやその家族たちの大好物でもあるそう。なんでも、このコオロギからはだしを取る事もできるとか…!?その味覚を観てみると…

150715_フタホシグラフ

だしが取れるとの評判通り、強い旨味を持つ味覚であることが分かりました。
旨味:塩味は1.4:1で、カニに似た特徴を持つようです。
ただしこちらも苦味が目立つため、雑味感を伴いそうです。

⇒フタホシコオロギは、雑味感のあるカニ似の味覚!


 

■昆虫食の味覚まとめ

今回、4種類の昆虫を分析致しました。その結果を以下にまとめてみます。

・全体的に、エビ・カニよりも味は薄い

・4種類全てで一番目に旨味が、二番目に塩味が強く、この形はエビ・カニに似ている

・エビ・カニにはない苦味や酸味があるため、少々の雑味感は拭えない

いかがでしょうか。レオくんで食感を測ることはできませんが、味覚上はエビ・カニとはそんなに遠くもなさそうです。
また、私たちは、苦味や酸味を「苦手である」と感じやすいですが、昆虫の場合は旨味が最も強いので、味覚的には苦手さを感じにくい味であることが分かりました。調理方法の工夫次第では、様々な味わい方が出来そうです。

これは、先入観の壁を越えてぜひ実際に食べてチャレンジして確かめてみたいところですね!
次回の記事は、今回昆虫を提供頂いた、地球少年の篠原祐太さんに、昆虫食に対する想いを語って頂きます!ぜひご覧下さい♪

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