■かき氷シロップの味は、本当に全部同じなの?
梅雨明けも近づき、本格的な暑さが到来して参りました。
こんな季節に食べると心地よいのが、かき氷!
しかし、昨日、驚きのニュースがネットで話題になりました。
割と衝撃なんだけど pic.twitter.com/X4jQppbEDp
— びすこし (@S_ya8z) 2015, 7月 8
こちらの、びすこしさんのツイートにもありますように、
かき氷のシロップは、イチゴ・メロン・レモン、実は全部味が一緒なのだそうです。
今まで私たちが選んでいた「○○味」は、単なる幻覚だったのでしょうか。
このモヤモヤに、味覚センサーで決着をつけてしまいましょう!
■シロップの味を、味覚センサーで検証!
今回検証するのは、イチゴ、メロン、そしてブルーハワイ!
パッケージ表で注目すべき点は、3種類全てが無果汁だということ。
さらに、裏面の原材料を確認。みたところ、「着色料」にしか違いがないようです。
この3種類、パッケージをみる限りではかなり似通っているようですね。
それでは、気になる味覚の調査に入りましょう!
味覚の違いを測定してくれるのは、最近テレビにもよく出演している、味覚センサー「レオ」くん。
人の舌の感覚を再現したこちらのセンサーで、食べ物の基本5味である、甘味・旨味・塩味・苦味・酸味を数値で表す事が出来ます。
3種類それぞれをセンサーにかけて、分析を開始!
果たして、シロップは本当に全て同じ味覚なのでしょうか…!?
■分析結果から分かったこと
それでは、分析結果をみてみましょう。
左から順に、イチゴ、メロン、ブルーハワイとなっています。
これらの結果をみる限り・・・全てにおいて、強い甘味とほどよい酸味を持ち合わせており、その強さは3種類でほぼ同じでした!
3種類のシロップの味覚は、本当に同じだったのです!
人は、味覚だけでなく、食べ物の色や香り、そして「これはイチゴだ」といった思い込みによって、味の感じ方が変わります。
私たちが感じている「○○味」は、味覚の情報に色や香りといった複数の情報が脳によって組み合わせて作られた、ある種の幻覚なのでした。
■ブルーハワイとはなんなのか
今、シロップの「○○味」は、脳の作り出した幻覚であると言いました。
ここで浮上してくるのは、「では、ブルーハワイとは何なのか?」という最大の謎です。
ブルーハワイは元々カクテルに由来するものです。
イチゴやメロンは食べた事があっても、ブルーハワイを飲んだことがある人は限られてくるのではないでしょうか。
それでも大人から子供まで、不動の人気を保ち続けているブルーハワイ。何らかのポジティブな”思い込み”があるはずです。
私たちは、「ブルーハワイ」に対して、どのような思い込みを持っているのでしょうか。
脳は、ブルーハワイからどのような幻覚を作り出しているのでしょうか。
こればかりはセンサーで測定できないので、アンケートを取ってみました。その回答の一部を紹介します。
ラムネのような、爽やかだけど甘い味(20代・女性)
青い食べ物は存在しないので、”不思議な味”そのもの(10代、男性)
トロピカルなイメージ、フルーティさもある(20代・男性)
アンケートの結果、上記のような内容の回答が多かったです。
ブルーハワイには、“爽やか・ラムネ・トロピカルフルーツを想起させるミステリアスな味”という思い込みが発生しやすいようです。
実際に食べた事がない、むしろ存在しないものでも、人はイメージによって、味を作り出すことが出来るのですね。
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