米麹の甘酒が甘いのはなぜ?わかりやすく解説してみた

麹を発酵させて作った甘酒の甘さがすごい


甘酒は大きく分けて酒粕に砂糖を加えて作った甘酒と米麹を発酵させて作った甘酒の2種類があります。初詣の屋台などで良く見られるのは酒粕に砂糖を加えて作った甘酒ですが、巷で「飲む点滴」と言われるのは米麹を発酵させて作ったもの。

この米麹を発酵させて作る甘酒、出来上がったものを飲むと砂糖を入れていないのにとっても甘いですよね。この甘味はいったい何者なのかについて、今回は解説しようと思います。

甘酒の甘味はどこからくる?

米麹を発酵させて作る甘酒はお米に麹、水をプラスし、55〜60℃の温度で5時間〜10時間程度寝かせて作られます。手作りする場合は圧倒的に炊飯器が便利。ただし長時間炊飯器を占領されることになるので、夕飯に使うお米などはあらかじめ炊いておきましょう。筆者はこれで泣きを見ました。

甘酒の甘味は端的に言うと口のなかでごはんを噛んだときに出てくる甘みです。唾液にはアミラーゼというでんぷん分解酵素が含まれており、この働きによってでんぷんはブドウ糖が2つ繋がった麦芽糖(マルトース)に分解されます。その後体内で単糖であるブドウ糖(グルコース)にまで分解され、吸収されます。このでんぴんの分解と同じことが甘酒の製造過程で起こっているため、甘みが強くなります。

ショ糖は二糖類、ブドウ糖は単糖類という違いこそあれど、砂糖(ショ糖)の甘味が100%だとすれば、麦芽糖は40%、ブドウ糖は64〜74%程度。ブドウ糖まで分解されると甘味が強くなるのがわかります。ただあくまで体内で起こることが外で発生しているだけのため、カロリーとしてはお米+麹の計算で問題ないでしょう。しかしブドウ糖による血糖値上昇に不安がある方は気をつけたほうが良いかもしれません。

ちなみに時間が経った甘酒が酸っぱくなるのは、混入した乳酸菌がブドウ糖を消費して乳酸を作り出すため。乳酸は酸性であることから酸っぱくなりますので、余った甘酒はカレーに入れるなどして早めに消費しましょうね♪

参考:
「糖類 0」なのになぜ甘い?

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