不思議な食べ合わせの噂を検証シリーズ第一弾!
「プリンと醤油でウニになる」「アボガドに醤油をかけるとトロになる」など、世の中には不思議な食べ合わせが様々に言われています。中でも、お正月気分が抜けきらないこの時期に試してみたいのが、この組み合わせ。
「カルピスと麦茶を混ぜると甘酒になる」
カルピスも麦茶も、冬というよりは夏のイメージがありますが、どうやら1:1の割合で混ぜることで甘酒の味になるのだそうです。今日は、にわかには信じがたいこの噂を検証してみたいと思います!
味覚の一致で判断する
プリンに醤油をかけて、ウニと感じるか感じないかは意見が分かれるところですが、多くの人が「確かに似ている!」と感じる割合が高い食べ合わせは、味覚(甘味・旨味・塩味・酸味・苦味)のバランスが一致しています。味覚の強さは、味覚を客観的な数値で表せる味覚センサー「レオ」を使えば測定することができます。
例えば、一番人気の高い「バニラアイス+レモン汁=チーズケーキ」の味覚を味覚センサーで測定すると、以下のように似ます。
今回の場合も、カルピスと麦茶を混ぜて、甘酒と同じ味覚になれば、公式が成り立つ可能性が高いと判断できるでしょう。
甘酒は作れるか?
まずは公式通り、カルピスと麦茶を用意して1:1で混ぜました。色は白濁した薄茶色です。
これを、味覚センサー「レオ」くんで分析します!その結果がこちら。
見事に、似ていません。
実際飲んでみても、全く似ていないのです。後味がほんのすこしだけ甘酒っぽくも感じますが、「冴えないカルピス」という印象で、甘酒のようなコクありません。
この理由について、味博士はこのように語ります。
「明らかに麦茶の苦味が目立ってしまっていますね。また、甘酒には多くのアミノ酸が含まれているため旨味が高いのに対し、カルピス麦茶は甘酒ほどアミノ酸を含まないのか、旨味が低い値になっています。端的に言って、全然似ていませんね。どうしてこんな噂があるんですか??」
そんなこと聞かれても知りませんよ、博士…!
というわけで、不思議な食べ合わせの噂検証シリーズ第一弾では、カルピスと麦茶を混ぜても甘酒の味には近づかないことが分かりました。やはり、市販のものを買ったり、8時間かけて炊飯器で作ったりするしかなさそうですね。記事をお読みのあなたも、味覚センサーで調べて欲しい食べ合わせがございましたら、ぜひお問い合わせ下さいませ!