食×科学

チョコ中毒が14日間チョコ断ちしたらどうなるかを記録してみた

チョコ断ち14日間の挑戦

OLYMPUS DIGITAL CAMERAこんにちは。「味博士の研究所」編集長の大嶋です。
(最近Twitterをはじめました。よろしければ御フォローくださいませ→ @minamo_ca

突然の告白ですが、わたしは、「太るぞ」「肌荒れるぞ」「糖尿病になるぞ」など数々の脅迫に耐えながらも決して信仰を曲げることがない敬虔なチョコレート中毒患者です。春夏秋冬どんな時でもチョコレートファンダメンタリズムを唱えているせいで、「アイツへのお土産はチョコでいいだろ」という人が増えているのか、男性でもバレンタインでもないのに年中チョコを貢がれます。特に好きなのはリンツの70%カカオの板チョコで…

などとチョコとのノロケを語らせたら地球の自転が一周する程度にはチョコ中毒なのですが、あまりに研究所でチョコをポリポリしているせいで、ついに怒られてしまいました。

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「たいへん言い難いが、14日間のチョコ断ちを命ずる。これは業務命令だ。」

なんたる青天の霹靂!

即座に退職の2文字が頭をよぎるほどお厳しい業務命令が発令されて狼狽が隠せません。
しかし、味博士はココロヤサシイ人。きっと何らかの意味があるはずです。

「これは”チョコ中”を脱して娑婆に戻るチャンスをくれようとしているのではないか…!?」

そんなご都合主義的ポジティブ思考のもと、根っからのチョコ中毒が14日間チョコ断ちに挑戦してみました。果たして体に変化はあったのでしょうか。はたまた、肌は綺麗になったのでしょうか。私がとった記録をそのまま掲載しますので、ぜひご覧ください。

-1日目

(※マイナス1日目とかいうのが存在する時点で出落ち感が否めませんが気にしないでください。)

今日からチョコ断ちを始めようと強く決意する。
そんな中、カレピッピ()に朝から「サンマルクカフェでモーニングしよう」と甘く誘われた。
有無を言わさず、決意は一瞬にして砕け散る。返事は「うん♡」の即答。もはや条件反射であった。
こうして、好きな人とチョコクロを美味しくいただく幸せな朝を迎えた。
チョコ以上に自分に甘いのは昔からである。スマナイ。

0日目

カレピッピ()という誘惑のない今日こそはチョコ断ちを開始できるはずだ。
そう鼓舞して、チョコたっぷりのパンで朝を迎えるのも、おやつにチョコを食べるのも全力で我慢した。
ところが、夜に参加した国際交流パーリーで事故は起こった。
その時の状況を効果音だけで説明しよう。
「ポキッ」→「モグッ」→「あっ・・・!」
なんと無意識に、ポッキーを食べてしまっていたのだ。本当に、無意識だった。
この日から私は、神経レベルでは意識するより先に体が動くという自由意志否定論の支持者となった。自由意志なんて幻想だ。

1日目

顕在する欲望とフロイトの唱える「エス」という2つの敵を認識することで戦闘態勢が整った。
もう怖いものはないだろう。
徐々に覚悟を固めていったのと、なぜかお腹が空きにくい日だったのもあり、この日はチョコがなくても普通に過ごすことができた。
ただ、仕事がひと段落したふとした瞬間に脳内にサブリミナルのごとく想起されるのは、やはりチョコであった。

1)体重:0(晒すのはハズカチーので、開始日を0とし、以降前日比と1日目との比を示す。)
2)肌状態:ニキビ少々の状態からスタート
3)体調:頭が痛い
4)相対的作業効率:集中力がいつもより短い
5)精神状態:通常通り
6)渇望度:ふとした瞬間に思い出されるサブリミナルな存在

2日目

平日は誘惑が少ないのでこの日もチョコ断ちに成功することができた。
そして、チョコの代わりに「ファミマの砂糖ゼロのカフェオレ」を飲むことを覚えた。
わたしはもともと70%以上の苦いタイプのチョコを愛しているが、この浮気によって、チョコに求めていたのは甘さではなく、苦味と脂肪が織りなすイリュージョンなのかもしれないという気づきを得られたので良しとしよう。

1)体重:0
2)肌状態:昨日よりはキレイ
3)体調:比較的元気
4)相対的作業効率:通常通り
5)精神状態:ちょっとショボン気味
6)渇望度:カフェオレ(無糖)に浮気することで抑圧に成功

3日目

朝ごはんはイチゴ味と抹茶味のドーナッツで代用。甘くない朝は嫌だ。
昨日もそうだったが、特に16時頃にチョコへの切ない思いが蘇る。
私の体内時計は16時頃にチョコを食べるように調整されていたのかもしれない。
「チョコが食べられない」という制限がさらに思いを加速する。チョコは精神依存を形成するのか。

1)体重:0
2)肌状態:昨日と同じ
3)体調:通常通り
4)相対的作業効率:やや落ち気味?
5)精神状態:通常通り
6)渇望度:諦めによる虚脱

4日目

すみません、記録をしそこねましたが、とりあえずチョコは食べていません。

5日目

自由が丘を歩いていたら、イクミママのどうぶつドーナツとかいう可愛すぎるドーナツを見つけた。
もちろん、コーティングはチョコ。ご多分にも漏れず、コーティングはチョコ。
「雨が雪に変わるほど寒いんだから、チョコレートを食べてエネルギーを貯蔵すべきだ。」
雨音にかき消されそうな一縷の主張は、一審で否決された。

1)体重:+0.4 (+0.4)
2)肌状態:昨日と同じ
3)体調:通常通り
4)相対的作業効率:通常モード
5)精神状態:メランコリック導入部
6)渇望度:人肌よりチョコが恋しい冬

6日目

母「お芋味のチョコならいいでしょう、これはカカオ入ってないわよ」
私「チョコと名のつくものはダメなんだ!」
母「ホワイトチョコはただの脂肪よ」
私「チョコと名のつくものはダメなんだ!」
母「相変わらずアスペだねえ」
チョコと非チョコの狭間で対峙する親子の影がゆらめく休日。

1)体重:-0.6 (-0.2)
2)肌状態:まあまあ綺麗
3)体調:だるい
4)相対的作業効率:作曲が捗った
5)精神状態:メランコリーに引きこもり
6)渇望度:ホワイトチョコもだめですか

7日目

サラベスに行った。いつも長蛇の列なので、やっと入店できたことに喜びを感じた。
パンケーキ、エッグベネディクト、フレンチトーストなどなど魅力的なメニューが並ぶ中、私が一番惹かれたのは「ブラックフォレストパンケーキ」。
ブラックと名の示す通り、濃厚なチョコレートを練り込んだパンケーキ生地が特徴の一品である。
私は6日間の努力を無駄にしたくなかった。
さらばわたしのチョコパンケーキ・・・嗚呼、次にサラベスに入れるのはいつなのか・・・

1)体重:+2.2(たぶんラーメン食後すぐに測ったから)(+2.0)
2)肌状態:まあまあ綺麗
3)体調:まあまあ元気
4)相対的作業効率:オフの日
5)精神状態:カレピッピと過ごしたのでGood(単細胞)
6)渇望度:失われたサラベスを求めて

8日目

相変わらずチョコへの渇望はやまない。
空腹に対しても「チョコじゃないなら、いらない」と舌が教育されてしまっているせいで他のおやつが食べられず、糖分不足でテンションが低い。
極め付けは、サロンデュショコラで買ってきたらしき高級チョコが会社で配られていたこと。
私以外の全員が美味しそうに食べていたので、大切なメンバーに対して0.1秒ぐらい殺意を覚えてしまった。
こうして犯罪者予備軍が培養されていくのだろうか。それとも、エド・ゲインの本の読み過ぎだろうか。

1)体重:-1.0 (+1.0)
2)肌状態:ニキビが増えた
3)体調:通常通り
4)相対的作業効率:通常モード
5)精神状態:あんまり元気ない
6)渇望度:殺意の付随するジェラス

9日目

起きがけに母親から「隣駅にこんなチョコの店があったのよ」と知らされ、この世界からチョコを切り離して考えるのが無理なことを悟った。
続けざまに「この世界そのものがチョコレートディスコなのだ」という中田ヤスタカ神から啓示を受けた。これが噂の宗教体験?
おやつはお決まりの、ファミマのカフェオレ。苦味と脂肪によって幸福は訪れることを再確認。
しかし創造性に欠けるので、明日はゴーヤ(苦味)に生クリーム(脂肪)でもつけてかじろうと思う。

1)体重:-1.0 (+0)
2)肌状態:ニキビは消えず
3)体調:まあまあ元気
4)相対的作業効率:通常モード
5)精神状態:通常モード
6)渇望度:1日他人になれるとしたら「モテる男子のバレンタインデー」

10日目

常にその日の気分だけで生きているので、昨日の決意(ゴーヤ w/ 生クリーム)のことなんぞを忘れていた。
自分は典型的「口約束が果たされないタイプ」かつ、チョコをやめてるだけで十分褒められるに値すると信じているナルシストだったのだろうか。マヂ自己嫌悪。。リスになろ。。
今日はファミマのカフェオレに加えてドトールの抹茶オレをキメた。お腹に溜まったのでおやつ欲からの逃避に成功。
チョコさえも食べられないほど常にお腹を満たしていればチョコを食べずに済むのではないかという非人道的ひらめき。

1)体重:+0.8 (+0.8)
2)肌状態:他のニキビは増えない
3)体調:まあまあ元気
4)相対的作業効率:通常モード
5)精神状態:通常モード
6)渇望度:腹痛によるマスキング効果

11日目

昨晩はなぜか全く眠れなかった。もしやカフェインの摂り過ぎなのだろうか?(元々かなり弱い)
しかも通常、不眠は体調・精神状態のエルザ並絶対零度化を導くが、なんと今日は室温だった。カフェインすげえ。
清原氏も覚せい剤ではなくカフェインODにしとけば合法的に幻覚が見れたかもしれないのにもったいない。
なお「カカオ中毒からカフェイン中毒への移行が水面下で進行している可能性が微レ存」という意見に対しては声を大にして言おう。
「ぜんぶ誤差のせいだ。」

1)体重:+0.2 (+1.0)
2)肌状態:悪化はしていない
3)体調:まあまあ元気
4)相対的作業効率:通常モード
5)精神状態:通常モード
6)渇望度:解禁日1日目はどのチョコ様を食べようか…// ←本日の「就寝前のイケナイ妄想」

12日目

「肌も特別キレイにはならない、体重も減らない、精神的幸福感にも変化がない・・・一体なんのメリットが・・・」
同じ文章を何度も流す電子掲示板のごとく右から左へ頭をよぎる邪念に対し、思考停止と離人症という戦略を以って対抗。
そして「我慢をすることが大の苦手である自分が、大好きなものを我慢できている!」とマントラのごとく反復。
チョコ断ちは、現実への洞察力の低下とインチキ自己肯定を引き起こす。うっわーめっちゃデメリッt(強制終了)

1)体重:-0.2 (+0.8)
2)肌状態:月経1週間前の割には良い気がする
3)体調:まあまあ元気
4)相対的作業効率:落ち気味
5)精神状態:通常モード
6)渇望度:カフェオレ戦法継続中

13日目

また朝4時頃まで眠れなかった。わたしのカフェインの半減期は12時間なんだな・・・(絶望的発見)
代用品としてのカフェオレが却下されたことに悲しみを覚えていたら午前中が潰れた。
チョコは私という小宇宙のホメオスタシスのために必要だった。チョコは必要悪だ。

1)体重:0 (+0.8)
2)肌状態:ニキビ鎮圧!
3)体調:徹夜明けみたいに眠い
4)相対的作業効率:落ち気味
5)精神状態:あんまり元気ない
6)渇望度:こんな早く終わって欲しい週末はない

14日目(最終日)

やっとの思いで最終日を迎えた。好きなアーティストのCDが発売される前日のような気分である。
しかし思ったほど感慨深さがない。チョコ断ちを始めてからというもの喜怒哀楽の振幅が下がった気さえする。
チョコがあるから悲しみを悲しみと感じ、チョコがあるから喜びを喜びと感じていたのかもしれない。
もしかして:チョコを食べないと人も愛せない
どうしようカレピッピに振られる!婚期を逃す!!早くGIVE ME チョコ!!!

1)体重:-0.4 (+0.4)
2)肌状態:月経1週間前の割には良い気がする
3)体調:まあまあ元気
4)相対的作業効率:落ち気味
5)精神状態:あんまり元気ない
6)渇望度: おやつとして食べるものがない

結果のまとめ

以上のように、ネチネチと持ち前の偏屈っぷりを披露しながらもなんとか無事に14日間のチョコ断ちをすることに成功いたしました。結果を簡単にまとめてみましょう。

1)体重:+0.4kg増えた → 誤差の範囲内…? → 変わらないのかYO!!!
2)肌状態:ニキビのできにくさに寄与する可能性アリ
3)体調:大きな影響は観察されず
4)相対的作業効率:全体的に活が入りにくかった
5)精神状態:少なくとも元気にはしない
6)渇望度:別の食べ物で誤魔化せば案外耐えられた
7)生理学的発見:
・生活に支障をきたすほどの禁断症状は出ない
・チョコ欲求は苦味と脂肪分への欲求だった
・カフェオレを代用すると睡眠に影響が出るという副作用の発見
・私のカフェインの半減期は12時間だったという衝撃
・チョコを食べたくなる時間帯が周期的であることを発見
8)悲しみ:幸福感が落ち、体重が落ちない

このように、チョコ断ちが肌が少し綺麗になる以外は全く得をしないということが明らかになりました。しかも肌が綺麗になったのは、同時期に飲み始めたビタミン剤のおかげである可能性が高いです。さらに「チョコ断ちできたあああああ」みたいな大きな達成感もほとんどありません。ということで…

チョコ中毒のみなさん、自分の気持ちに素直にチョコ中毒のままでいましょう。

わたしからは以上です。なお、修行に励む先輩の姿を見て、後輩が自ら過酷な「甘いもの断ち」に挑戦してくれるようです。そちらもお楽しみに!


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