「その美味しさ、証明しましょう。」味覚を科学する最新の一手「ジューシー率」とは?

「その美味しさ、証明しましょう。」味覚を科学する最新の一手「ジューシー率」とは?

新型コロナウイルスの蔓延により、STAY HOME!が叫ばれているなか、料理をする機会が増えたという人も多いのではないでしょうか。外出する娯楽が減った分、せめて美味しいご飯を思いっきり楽しみたいという人も少なくないでしょう。

そんなときに思い出して欲しい言葉があります。16世紀にイギリスで活動した神学者ロバート・バートンは言いました。「料理は芸術であり、かつ高尚な科学である」と。

料理にはセンスや気持ちを込めることも必要ですが、科学的な視点も不可欠です。食材の切り方や温度管理、水分調整、火の入れ方、調味料による化学変化などなど、科学で語れるところは大きいのです。科学的な論理性を持って料理に挑むと、より美味しいものへの近道となります。

味覚を科学し、美味しさの見える化をすすめてきた味博士の研究所としては、今回、新たな見える化に着手しました。

美味しさを表現する新たな指標として、「ジューシー率」を設定しました。

味覚は口の中で変化していきます。美味しさは一瞬の瞬間を捉えるだけではその真価は表現できません。研究所ではこれまでも、味の変化を180秒間10秒ごとに時系列で計測する「経時変化」の手法も使っていました。

「ジューシー率」の目的は、食べたときの美味しさのインパクトを見える化することにあります。

人は、食べたその瞬間に美味しいと感じることが、快感や満足感につながります。インパクトを持って記憶に残りやすい味覚となるでしょう。

お肉で考えてみます。ジューシーなお肉の設定として、しゃぶしゃぶのお肉を適切なタイミングで加熱を止めました。対照として、ぱさついたお肉は、適切なタイミングからさらに5分間加熱し続けました。

おなじみ味覚センサーレオで計測してみましょう。

味覚センサーレオ
味覚センサーレオ


味覚の違いとしては、甘味と旨味が優位に違います。上の数値はそれぞれの味覚のが最大限現れたときの値を使っています。

2つの肉の旨味どう味覚が変化していくかを調べると以下のようになります。

ジューシーなお肉は、すぐに旨味が立ち上がりますが、パサついたお肉は最大限の旨味が現れるのに時間がかかります。
食べた瞬間の「美味しい!」という感覚は、ジューシーな方が強く印象に残ります。
これにより、美味しさのインパクトを表現する数値として「ジューシー率」を採用しました。いかにすばやく最大限の旨味をだせるかという数値を計算しています。

ジューシーなお肉の方が圧倒的に早く美味しさにたどり着きます。

ジューシーなお肉とパサついたお肉でなぜこういった違いが起こるか。それは美味しくてジューシーであれば、すぐに味物質が唾液中に溶解します。味を感じる受容体の潜む味蕾が味物質を感知するまでの時間がかからずにすみます。ジューシーで口溶けがいいほうが、早く旨味が感知されて美味しく感じやすいのです。

ジューシー率はいかに早く、いかに最大限の美味しさを感じさせることができる状態かを表現できます。

味覚のインパクトをジューシー率で計測することが、新たな味覚の表現の正確性を増すことでしょう。美味しいを数値化し、伝えることができる新たな指標、ジューシー率に興味を持っていただけたでしょうか。

美味しさを伝えたい。美味しさの説得力を上げたい。という方は、食の未来を見える化する。弊AISSY社のWEBページも御覧ください。

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