飲み過ぎ注意!レッドブルウォッカが危ない理由

一時期の大きなブームは去ったものの、夏になるとレッドブルウォッカといったエナジードリンクにアルコールを混ぜたものを飲んでいる人を目にします。

エナジードリンクとアルコールという衝撃的な組み合わせから以前はよく「危ないよ〜」などと言われていたものですが、今ではすっかりそんな光景もなくなり、普通のカクテルと同じような扱いになっています。

しかし、別に「危ないこと」自体は変わっていません。なぜ危ないのか……それは、「お酒を飲み過ぎてしまうから」です。

飲み過ぎによって起こること

まずはアルコールの血中濃度と現れる症状を見てみましょう。

一般的にアルコールは血中濃度が20〜50mg/dlであると、気分がすっきりして活発になります。少量のアルコールがコミュニケーションやひらめきに良い影響を及ぼす体験をしたことがある方もいらっしゃると思いますが、それがこのくらいですね。

しかし、50mb/dlを超えると少し様子が変わってきます。50〜150mg/dlでは集中力低下や心拍数の増加などが見られ、気が大きくなります。酔って上司に失礼な態度を取ってしまうのがこのあたりでしょう。

150〜250mg/dlになるとまっすぐ歩けなくなったり、ものが二重に見えたり、吐いたり眠くなったりします。250〜400mg/dlでは歩行が困難になり、意識障害が見られます。400〜500mg/dlで昏睡状態や死に至ることがあります[*1]。

アルコールに強い人、弱い人という個人差はあるものの、血中アルコール濃度が高くなりすぎると死に至るリスクがあるのは誰でも同じ。血中アルコール濃度が高くなるにつれ脳の機能障害が起こりますが、これは脳からの「もう無理だよ!」という危険信号。この信号があることで、アルコールによる死亡から逃れられているわけです。

カフェインがアルコールの症状を緩和させる

エナジードリンクの成分で、問題になるのがカフェイン。カフェインと一緒にアルコールを摂取すると、血中アルコール濃度によって現れる酩酊症状に影響が出ます。

アルコールを摂取しても、カフェインの覚醒作用で覚醒度が増します。解熱鎮痛作用により頭が痛い、呼吸が苦しいといった症状も緩和。さらに、「もっとお酒が飲みたい」という欲求も加速するようです[*2]。

ただし、血中アルコール濃度が変わるわけではありません。「レッドブルウォッカを飲むといつもよりお酒が飲めるようになる」「量を飲んでも気持ち悪くならない」というのは一時の幻想。

結果的には通常より多くのアルコールを摂取することになります。症状が出ないまま血中アルコール濃度が高まれば、どこかのタイミングで深刻な症状となって現れる可能性も。極端な言い方ですが、痛みがないからと負傷した手足をそのまま使い続けて悪化させてしまうようなものでしょう。

自身のアルコールの許容量を知っていて普段から気をつけていたり、体がカフェインに慣れていてさほど効果が出ない人は大丈夫かもしれません。が、つい羽目を外して飲み過ぎてしまうような方はくれぐれもご注意ください!

*1 アルコールの作用 | e-ヘルスネット 情報提供
*2 Energy Drinks Mixed with Alcohol: What are the Risks?
*3 A comprehensive review of the effects of mixing caffeinated energy drinks with alcohol.

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