すでに日本のお菓子売り場や飲食店では定番化した抹茶味。抹茶は外国の観光客の方にも人気です。空港のショップやディスカウントストアで抹茶味のキットカットを箱買いする外国人観光客を見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
抹茶は”Matcha”として世界に広がっています。2015年~2016年頃からニューヨークやロンドン、パリなど世界中の都市に抹茶を扱うカフェがオープンし、どんどん注目度が上がってきている最中。
栄養豊富で、身体によいスーパーフードとしても欧米をはじめ認知度が上がってきており、抹茶を生活に取り入れるひとも。たしかに抹茶は抗酸化作用のあるカテキンやリラックス効果のあるテアニンが多く含まれ、食物繊維も多く含まれます。
今回は抹茶の味覚の秘密に迫ってみたいと思います。
味覚センサーで抹茶の味覚を分析!
というわけで早速、味覚センサーレオの出番です。
レオはヒトが味を感じる仕組みを模した味覚センサーで、AIを搭載したハイテクなマシン。こいつを使って、世界共通の「カフェラテ」と「抹茶ラテ」基本5味(甘味・旨味・苦味・酸味・塩味)を比較してみましょう。
こうして見ると、抹茶ラテもカフェラテも甘味・旨味・苦味がメインの味覚であることは共通しています。違う点は抹茶ラテはカフェラテに比べると甘さが控えめであることと、苦味の数値が突出していること。
カフェラテよりも抹茶ラテが甘さ控えめなのは、ヘルシーブームにのって抹茶が人気になった理由のひとつかもしれません。
特徴的なのは、抹茶ラテのほうが旨味の数値が高いことでしょう。抹茶には「テアニン」という旨味成分が含まれています。旨味成分の代表格、「グルタミン酸」と物質としての形が似ている成分ですね。
抹茶は受け入れやすいけれど、新しい?
苦味の強い抹茶ですが、日本人でも苦手なひとがいるほど特徴的な味です。どうして外国人にも人気なのか、ちょっと不思議に思いませんか?
抹茶の味は苦味+甘味+旨味で構成されていますが、これはチョコレートの原料であるカカオにも通じるものがあります。もしかしたら抹茶は欧米の方にとってのカカオなのかもしれません。
抹茶に比べて、カフェラテは全世界で身近な存在のはず。カフェラテで経験したことのある「甘味+苦味+旨味」は受け入れやすいのではないでしょうか。
ブームとなる味覚は、「受け入れやすい味だけれど、ちょっとだけ新しい」ものが多いです。「知っているような味だから食べても危険性は感じない、でもちょっと新しい刺激が欲しい……」そんな人間の味覚への欲望が新たなブームを次々起こしているんです。
抹茶の味覚構成は、カカオなどで一度体験している味。ただ、それより苦味が強いので「受け入れやすい味だけれど、ちょっとだけ新しい」味となったのかも。
抹茶が外国でもウケるなんてちょっと意外ですが、美味しくて新しい味覚への渇望はどこの国でも同じなのかもしれませんね。
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