固まってしまったハチミツ…固形部分と液状部分の違いとは?

ハチミツは結晶化するもの

通常は液状のハチミツですが、久しぶりに開けてみると固まってしまっていることがありますよね。

ハチミツはミツバチが花から集めてきた花蜜に酵素作用が加わって、ブドウ糖と果糖に変化したもの。一般的にブドウ糖約35%、果糖が約37%と全体の70%が糖質で構成されているため、糖質が溶ける限界量を超えた過飽和溶液となっています。つまり、固まってしまうのは当然のことなのです。

ハチミツの固形部分には花粉が多く含まれている

ハチミツが固まってしまう現象には温度が関係しています。14度での保管がもっとも早く結晶化を引き起こします。なので、寒い季節になるとしょっちゅう固まるのを目にします。

ちなみに「不純物が入っているハチミツは固まらない」という噂もありますが、これは嘘です。ハチミツの種類、糖質成分のバランスによって異なるため、一概には言えません。

固形部分はハチミツ中の花粉を結晶核として、糖質のなかの結晶が成長することで固まっていくと考えられています。種類によって異なりますが、固体部分には液状部分に比べて数倍〜数十倍もの花粉が含まれています。

健康目的でのハチミツ摂取は溶かしてから

ハチミツにはミネラルのなかでも、欠乏するとなんらかの障害を引き起こす微量元素が含まれています。ヒトにおける微量元素はクロム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、亜鉛、セレン、ヨウ素。微量元素摂取による健康を目的としてハチミツを摂取している方も多いかもしれません。

この微量元素においては、ハチミツが固形と液状にわかれた場合、液状部分のほうに含有量が偏ってしまいます。健康目的でハチミツを摂取する際は、ハチミツが固まっているのを発見したらきちんと溶かしてから使用するのがおすすめです。

ハチミツが固まるのを防ぐには、14度以下にしないこと。もちろん常温での保存が基本ですが、寒い季節はちょっと難しいですよね。固まってしまった場合は容器ごとぬるめの湯煎でゆっくり溶かすと、品質や風味の劣化を防ぎながら液状に戻すことができますよ。

参考:
ハチミツの結晶化による液状部分と固体部分の成分比較
日本人の食事摂取基準(2015 年版)

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