■たまごの漢字表記は、卵or玉子?
私たちの食卓には、毎日のように”たまご”を使った料理が並びます。暮らしに欠かせない”たまご”、漢字で書くと「卵」と「玉子」の2種類ありますね。あなたはこの2つの違いについて考えてみたことはありますか?
今日は、卵と玉子の違いにまつわる面白い話を紹介します!
■「卵」は殻付き、「玉子」は料理後
実は、卵と玉子には明確な違いがあります。「卵」は調理前の生まれたままの”たまご”のことで、「玉子」は調理後の姿を指すのです。これに従うと、「生卵」「厚焼き玉子」といった表記になります。
漢字にもそれぞれ意味があります。たまごは元々「殻の子(かひのこ)」と呼ばれており、その殻の子を表すための字として「卵」が使われるようになりました。一方、「玉子」という漢字は、丸くて価値のあるものを意味する「玉」を使って「玉の子」、「玉子」と言われるようになりました。この言葉は日本独自の言葉なので、中国の方が見ても意味が通じないそうです。
■「たまご焼き」の漢字表記は男女で違う!?
卵と玉子の違いを説明してきましたが、なかには例外も存在します。一番意見が別れるのが、「たまご焼き」の漢字表記。こちらは「玉子」も「卵」もどちらも使われます。面白いことに、「たまご焼き」に「玉子」を使うか「卵」を使うかには、男女で差があるのでした!
2013年にNHK文化研究所が行った1241人の男女に行った調査によると、男女ともに「卵焼き」より「玉子焼き」と表記する人が多かったものの、「卵焼き」とする男性は26%だったのに対し、女性は40%であることがわかりました。
どうして女性が「卵」の方を使いがちなのかは不明ですが、別の統計でも同様の結果が出ていることから、女性と漢字の「卵」には何か親しい関係がありそうです。ひょっとすると生物学的メスは自ら卵を産むから「卵」を好み、生物学的(人間の)オスはたまご料理を作ってもらう側であることが多いから「玉子」を好むのでしょうか…?
上記は突飛な考察すぎますが、結局のところ、「卵」と「玉子」の使い分けは難しそうです。キャラクターの「たまごっち」は漢字で書くとどちらなのでしょうか…?ぜひあなたも、「玉子」と「卵」の違いについて考えてみてくださいね♪
*関連記事
「シューマイにグリーンピース」が許せない人をもっと怒らせる4つの事実
「バナナの皮」は捨てちゃダメ!試してみたいバナナの皮の使い道3選
味覚の話題なら味博士にお任せ!
FacebookとTwitterもぜひチェックしてください♪
※ 当ブログでは、味覚に関する企画を募集しております。
味博士に聞いてみたい味覚の謎、気になるおいしい食べ合わせなど何でも結構です。
ご気軽に問い合わせフォームまたはコメント欄にご意見をお寄せ下さいませ。
味覚に関する詳細は拙著をご覧ください。
【日本人の味覚は世界一 (廣済堂新書 36) [新書]】
■鈴木 隆一 (著)
■廣済堂新書
■税込¥ 691