巷で話題沸騰中の「溶けないアイス」。
今回は2019年ヒット予測ランキングでもベスト30位以内にランクインした「溶けないアイス」のメカニズムと、科学的根拠について徹底解説していきます。
科学の不思議!溶けないアイスとイチゴポリフェノールの秘密とは
「アイスクリームは溶けるもの」当たり前ですが、その当たり前を覆す衝撃的な食べ物が話題を集めています。その名も「溶けないアイス」。
科学技術を応用して作られた不思議なアイスクリームに、世間は魅了されています。
その話題性から、2019年ヒット予測ランキングでも28位にランクインしました。
ここでは、そんな「溶けないアイス」の溶けないメカニズムと、イチゴポリフェノールについて徹底解説していきます。
溶けないアイスに含まれるイチゴポリフェノールとは
イチゴポリフェノールは、イチゴの果実に含まれるポリフェノールで、抗酸化作用や抗肥満作用、抗炎症作用など、さまざまな効果が期待できる成分[*1]。
若返りやダイエット、体内の炎症を抑える働きがあるだけでなく、美白やアレルギー反応の抑制にも効果的です。また、物質の保形成を持続させる働きがあることから、食品科学にも応用されています。
それが応用されたのが「溶けないアイス」です。一般的に、時間が経てば溶けるアイスも、イチゴポリフェノールの保形成作用の科学的発見により、溶けないアイスへと進化させることができました。
イチゴポリフェノールが溶けないアイスを作るメカニズム
一般的な溶けるアイスは、氷の結晶を空気と乳脂肪が支えることで形状を保っています[*2]。
しかし、周囲の気温が高くなると、アイスに含まれる氷の結晶が溶け出し、それを支える空気と乳脂肪が流動性を帯びて、形を支えることが難しくなってしまいます。これが、アイスの溶けるメカニズムです。
一方、溶けないアイスの科学的根拠は、イチゴポリフェノールの保形成作用にありました。そのメカニズムは、氷の結晶と乳脂肪を強く結びつけ、本来の、アイスの溶ける働きを著しく抑制しているということです。
つまり、溶けないアイスは、イチゴポリフェノールの保形成という科学的発見により、気温30度を超える環境でも、3時間以上形状を保つことができます。
これが、溶けないアイスのメカニズムであり、アイスが溶けない科学的根拠といえます。
参考:
*1 バイオセラピー開発研究センター
*2 石川県産業創出支援機構