だしが効果的に取れる昆布の切り方は?味覚センサーで解明!

昆布はグルタミン酸が豊富な食材。単体でも、鰹節やにぼしだしのイノシン酸と合わせて旨味の相乗効果を狙ってもよし。煮物やお吸い物など、和食とは切っても切れない存在ですよね。

昆布でだしを取る際、縦にカットするか横にカットするか悩んだことはありませんか?効果的なだしの取り方は本やインターネットでも見かけますが、切り方や切れ目を入れる方向については載っていないことも多いです。

効果的にだしが取れるのは縦なのか横なのか……味覚センサーレオで検証してみました。

昆布の切れ目は縦に入れる?横に入れる?

用意したのは縦に切れ目を入れた昆布と、横に切れ目を入れた昆布の2種類。繊維に沿って縦に切るか、繊維をぶったぎって横に切るかです。

ここからだしを抽出し、ヒトが味覚を感じる仕組みをAIで再現した味覚センサー、レオで検証。旨味を計測してみました。

その結果がこちらです。

横に切れ目を入れたほうが旨味が高いという結果になりました。差は約半数程度の人がわかるであろう有意差となっています。

旨味成分を多く抽出するには、極論ですが細胞をどれだけ壊すかという話になります。そのため繊維を断ち切った方が旨味の数値が高くなったのでしょう。

効果的に旨味を抽出するなら横方向に切れ目を入れた方が良いようです。

切れ目の方向によって他の味はどうなる?

昆布は煮詰めすぎると雑味が出るため、だしを取り終わったら鍋の外に出した方が良いと言われます。せっかく旨味が強く出ていても他の味、例えば苦味や酸味も同時に出てしまっていては、いくら旨味が強くても意味がありませんよね。

その点はどうでしょうか。基本5味(甘味・旨味・苦味・酸味・塩味)のチャート図を見てみましょう。

旨味以外はほぼ変わりがありません。数値上はわずかな違いがありますが有意差とは言えず、人が実際に感じるのはかなり困難な差でした。切れ目を入れる方向による雑味の心配もなしということですね。

というわけで昆布でだしを取る際は、ぜひ横にカットしてみてください!

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