和食には軟水のほうが適している
あなたは和食を作るとき、どんな水を使っていますか?
水には軟水と硬水があります。これは水に含まれるマグネシウムやカルシウムの量、硬度による区分。WHOでは硬度120mg/l以下を軟水、120mg/l以上を硬水と定めています。
和食、とくに「だし」に適しているのは軟水!日本のほとんどの水は軟水ですから、当然といえば当然ですよね。硬水を使うとミネラルによって旨味の成分抽出が妨げられたり、カルシウムと結合してアクになってしまうんです。
では、味覚的にどれだけ違いがでるのでしょうか。検証してみましょう!
軟水と硬水のだしの味を検証
ここで味覚センサーレオの出番です。レオは味博士によって開発された人工知能搭載の味覚センサー。人間が感じる味覚、基本5味(甘味・旨味・苦味・酸味・塩味)を数値化することができるハイテク野郎です。
だしのような繊細な味の比較はやはりコイツに限ります。グルタミン酸を旨味成分とする昆布だしで検証してみましょう。
まずは基本5味のチャートから。
同じ昆布だしですが、味の違いが生じているのがばっちりわかりますね。有意差が出たのは甘味と苦味、そしてだしのキモとなる旨味です。
ではまず甘味にフォーカスしてみましょう。
軟水と硬水で差は0.1ポイント以上で、これは約60%の人がわかる数値。甘味があったほうが味がまろやかになります。だしでいえば、味わいをさらに深いものにしてくれるでしょう。
次に苦味です。
苦味も0.1ポイント以上の差が見られました。だしには雑味、とくに苦味のような味はできるだけ含まれて欲しくないもの。軟水、優秀です。
最後に肝心の旨味!
軟水のほうが高く、その差0.2ポイント以上。これは約95%の人がわかる水準ですので、割と誰が味わっても違いを察知できることでしょう。
昆布のみの結果ではありますが、だしをとるならば完全に軟水のほうが良いことがわかりました。旨味だけでなく、甘味や苦味にも微量ながら差が出るのはやはり大きいのではないでしょうか。
普段、硬水にこだわっているかたでも、だしをとるときは軟水をチョイスすることをおすすめします!
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