生のマッシュルームのヒダが真っ黒!これ大丈夫?
秋に旬を迎えるおいしいきのこたち。そんなきのこの中でもテンションがあがっちゃうのがマッシュルームではないでしょうか?
マッシュルームは、きのこの中でもちょっぴり高級…普段はついつい缶詰のマッシュルームを買ってしまいがちですが、たまにはちょっとリッチに生のマッシュルームを買ってみたくなりますよね。
しかしいざ使おうと思ったら…「なんじゃこりゃ!?」買ったときは真っ白で美しいマッシュルームだったのに、傘のヒダの部分が真っ黒に…!これっていったいどういうこと?こうなったらもう捨てるしかないんでしょうか。
ヒダの黒いマッシュルームは成熟の証
ちょっと待った!そのマッシュルーム、捨てるなんてとんでもない!マッシュルームのヒダが黒いのは、腐っているわけじゃないんですよ。このヒダの黒さこそ、実は「マッシュルームの成熟の証」なんです。
確かに見た目が悪くなってしまうので、売っているマッシュルームのヒダは真っ白です。しかしこの真っ白なマッシュルーム、実は幼菌の状態。成熟してヒダが黒くなったマッシュルームの方が、旨味成分であるグルタミン酸などの“遊離アミノ酸”の増加によって旨味が高くなっているんです。
危ない危ない。せっかくおいしくなったマッシュルームを危うく捨ててしまうところでした。
白いホワイトマッシュルームと茶色いブラウンマッシュルームの違いは?
色といえば、マッシュルームには白いホワイトマッシュルームと、茶色のブラウンマッシュルームがありますよね。「ブラウンはただ単に日に焼けてるかどうかなんじゃないの?」と思いがなこの2つ、そもそも品種が違うので味も香りも全く違うんです。
ホワイトマッシュルームは比較的クセもなく、まろやかで上品な味が特徴。意外と知られていませんが、新鮮なものであればスライスしてサラダに入れたり、生で食べることもできるんです。生食の場合は鮮度命なので、ヒダが白いものを選んでくださいね。
一方ブラウンマッシュルームは、香りが強く味も濃いめ。なので、煮物やスープなど、マッシュルームのダシの旨味をしっかりと味わいたい料理に向いています。クセが強いので、ホワイトマッシュルームのように生で食べるのは避けた方がよさそうです。
買ってきたマッシュルームをもっとおいしく食べる方法
マッシュルームを買ったらすぐに料理して食べている人がほとんどかと思いますが、その食べ方は非常におしい!!マッシュルームだけでなくきのこ全般、買ってきてすぐに食べるよりもおいしく食べる方法があるんです。その方法とは、「冷凍してきのこの細胞を死なせる」こと。
実は生の状態のきのこよりも、冷凍したり加熱したりしてより多くの細胞が死んだきのこのほうが旨味がアップしているんです。きのこって不思議なヤツですね。
このことは我らがスーパースター味覚センサーレオ君が過去に実験済ですので、こちらの記事も読んでみてくださいね。
> 冷凍すると美味しくなる」は本当なのかを味覚センサーで検証!〜きのこ編〜
今が旬まっさかりのマッシュルーム。スーパーで買ってきたらすぐに食べずに、まずは冷蔵庫でヒダが真っ黒になるまで熟成、さらに冷凍して旨味アップ!この食べ方が1番ベストであることが分かりました。
となると、食べるまでかなり日数がかかりますね。しかし、それもおいしいマッシュルームを食べるためにはしかたありません。待つ時間もマッシュルームをおいしくいただくための大切なエッセンスのひとつと言えましょう。
みなさんも秋の味覚マッシュルーム、旨味アップでいただいてみてくださいね。
参考:
芳源マッシュルーム
マッシュルームの生育中ならびに貯蔵中の遊離アミノ酸の変化
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