日本とイタリアではコーヒーの味が違う
人々を魅了する魅惑の飲み物、コーヒー。バールのカウンターに立ち、コーヒーを淹れる職業に従事する人のことを“バリスタ”と言います。そんなコーヒーを淹れるプロフェッショナルである蒼井香樹の奮闘を描いた本格コーヒー漫画「バリスタ」。コーヒーにこだわりがあってもなくても、読めばついつい「おいしいコーヒーが飲みたい…」そんな気持ちにさせる漫画です。
バリスタの第1話は、日本人が主人公の勤めるイタリアのバールに訪れるところから始まります。
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異国の地で突然日本語で話しかけられると自分も日本人なのに「あなた日本人なんですか!?」と言ってしまう…旅行あるあるですね。
メニューが読めず戸惑う日本人の彼が注文したのはカッフェ・マッキアート。
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しかし、出てきたのはカッフェ・マッキアートよりもミルクの量が多いラッテ・マキアートだった?!
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「せめて注文時に言ってほしい」とこの彼も思ったのではないでしょうか。しかしこれも主人公、コーキ流のサプライズ。
おそるおそる飲んでみると…
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なぜ違うメニューを出したのか?それは 「イタリアのカッフェは日本よりも味が濃い」から。
苦すぎて口に合わないコーヒーを出すくらいなら、オーダー済みのメニューを改変してでもその人にとっておいしいものを提供する…これがプロでしょうか。
ところで、こういったコーヒーの味の違いなぜ発生するのでしょうか?製法の違いもありますが、それ以前に日本とイタリアでは水が違います。
そう、日本は軟水。イタリアは硬水ですよね。
というわけで、軟水と硬水でコーヒーの味がどれだけ変わるのかを、味覚センサーで可視化してみました。
味覚センサーで検証
一般的にはコーヒーのお湯に“硬水”を使うと苦味が際立ち、“軟水”を使うとまろやかになると言われていますので、この2つの味に注目して検証してみました。
まずは「苦味」の結果をどうぞ!
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見事に硬水のほうが苦味が高い結果に…。
理由としては、コーヒーに含まれる苦味成分が軟水よりも硬水に溶け出しやすいためであるといわれています。
次に、「まろやかさ」についても検証。まろやかさの定義は多種多様ですが、味博士の研究所では基本5味(甘味・旨味・塩味・酸味・苦味)の数値の分散を用いた独自の計算法で、まろやかさの指標のひとつを算出しています。
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まろやかさでは軟水のほうが高い傾向に!こちらは軟水を使ったコーヒーのほうが各味覚の数値のばらつきが少なかったため、口当たりが優しい=まろやかであると考えられます。
本場の味に近いコーヒーを飲みたいかた、苦いコーヒーがお好きなかたは、ぜひ硬水を使ってコーヒーを淹れてみてください♪
※本記事はマンガHONZさんに寄稿した記事と同内容です。
※検証結果は硬水・軟水でコーヒーの味は本当に変わるのかを可視化してみた!と同内容です。