■食べ物の相性は数字で表せる時代?
あなたは、目玉焼きには何をかけますか。
ある人は醤油、ある人は塩、ある人はケチャップ…人それぞれ好みがあることかと思います。
ところで、これらの中で“目玉焼きと最も相性がいいものは客観的に分かる”と言われたら、どうでしょうか?
実は、食べ物の相性は『相性度』として算出することが出来るのです!
そう、味覚センサーならね。
■「味」を数値化する味覚センサー
食べ物の相性を知るためには、まず食べ物の味を知る必要がありますね。
味は、「甘味」「旨味」「塩味」「酸味」「苦味」の基本5味で成り立っています。
どんな複雑な味も、細かく分解するとこの5つで作られているのです。
つまり、食べ物の味を知るということは、この5つの味がそれぞれどの程度含まれているかを知ることなのです。
そこで役に立つのが『味覚センサー』!
これは、ヒトの味覚を再現したセンサーです。
味博士の研究所には『味覚センサー レオ』という、慶応義塾大学と共同開発したイケメン味覚センサーがあります。
このセンサーを使って食品を分析すると、含まれている5つの味を客観的な数値で表すことができます。
たとえば、普通の卵の味を測定するとこんな風に数値が出ます。
甘味1.48、旨味2.52、塩味1.38、酸味1.14、苦味1.07
これをみると、卵は旨味が強い食べ物であることが分かりますね。
食べ物の相性を表す『相性度』は、こうした5つの味の数値を使って計算することができるのです。
その魔法のような方程式は…企業秘密です//
でも今回は特別に、その一部をお教えしちゃいます!
■『相性度』を出すための2つの因子
『相性度』を導くために必要なのは2つの因子です。
一つは、【一番強い味】。
例えば、卵の味を分析した結果をグラフにしてみるとこうなります。
○印をつけたように、卵では旨味が【一番強い味】になります。
もう一つ大切なのは、【全体の味のバランス】です。
卵に塩をかけて食べた場合の味を分析した結果がこちらです。
これより、卵と塩を一緒に食べるとき、旨味と塩味のコントラストが生じることが分かります。
こうして【全体の味のバランス】を見るのです。
これは卵と塩の例ですが、他にも、甘味と酸味、甘味と苦味、など食べ合わせた際の味覚のバランスを考慮します。
この2つの因子を計算して、『相性度』は計算されます。
■目玉焼きと一番相性が良いのは
5.マヨネーズ ・・・90.6ポイント
4.ソース ・・・91.7ポイント
3.とんかつソース ・・・93.2ポイント
2.醤油 ・・・97.6ポイント
1.塩 ・・・98.5ポイント
こんな結果となりました!いかがでしょうか。異論は受け付けます!
この他にも、「緑茶に一番あうおにぎり」など、味博士の研究室では様々な相性を検証しています。
皆さんも相性の気になる食べ物がありましたら、ぜひお知らせくださいね♪
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