さて、みなさんはコンビニでおにぎりを買うとき、飲み物は何気なく緑茶を選んでませんでしょうか。
でも、なぜ緑茶なんでしょうか。
「おいしいから・・・」
そう「美味しい」んです!!緑茶にご飯は合うのです。
ではなぜ美味しいのでしょうか。
今回はその秘密を探ってみました。
1)緑茶の味覚とご飯の味覚のバランスがよい。
まず味のバランスに触れてみたいと思います。
図をご覧頂くと分かります。
上記はご飯と緑茶の味覚を可視化したものです。
※比較参照としてお水も併記してます。
それではご飯と緑茶を食べ合わせた場合はどうなるのでしょうか。
ご飯の甘味と緑茶の苦味のバランスがとれていることがご覧頂けるかと思います。
ではなぜご飯を食べた時に緑茶を飲むと美味しく感じられるのでしょうか。
2)味にコントラストがうまれる
ご飯を食べた時緑茶を飲んだイメージ図は以下の通りとなります。
上記の通り、緑茶の苦味をとることでコントラストを感じることができるのです。
3)高い相性度
数商品との相性度を調べてみました。
AISSY社の味覚センサーを使って味覚分析及び解析することで相性度を算出することができます。
※相性度とは、味全体の強さのバランスと最も強い味覚のバランスの総合値のことである。両者の味のバランスがとれると相性がよいと言えます。
■80%以上(相性が良い)/80%以下(相性がよいとは言えない)
魚沼産コシヒカリとの相性度:94.2%
魚沼産コシヒカリとの相性度:89.5%
魚沼産コシヒカリとの相性度:93.1%
※今回の分析において、ご飯は温めた状態、お茶は冷やした状態で実験しております。
今回の実験結果では、上記のように『お~いお茶』と『魚沼産コシヒカリ』との相性度において94.2%と最も高く、『綾鷹』で93.1%、また『伊右衛門』では89.5%といずれも高い数値でした。
以上のように、緑茶の苦味とご飯の甘味が双方の味にコントラストを生み出すのです。
またその味の強さのバランスが良いことから主張し過ぎることなくお互いの美味しさを引き出します。
結果として緑茶とご飯は相性が良いということが言えるのです。
もちろん昔から言われているように、食事中に水分の摂り過ぎは胃酸を薄め消化を悪くします。また、苦味を摂り過ぎると味わいを損ね逆効果にもなってしまいます。
ですが、程良い緑茶はご飯を引き立て美味しくしているのです。
さて、いかがでしたでしょうか。
コンビニのお昼におにぎりに緑茶。
普段の何気ない当たり前の行動でも可視化してみるととても面白いですね。
では次回をお楽しみに。
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