秋刀魚が美味しく、芋・栗・かぼちゃ製品が店頭に並ぶ季節です。
皆さんも、そうした秋の味覚を楽しんでいらっしゃることでしょう。
今日はその中でも『かぼちゃ』をピックアップしてみたいと思います!
かぼちゃはこの時期多くのスイーツやお菓子に使われる素材であり、ハロウィンにも活躍する、秋の権化のような存在ですね。
特にTwitterで評判になっていたのが、「じゃがりこ かぼちゃグラタン味」です。
名前からして美味しさを醸し出している商品ですが、「かぼちゃの味がしっかりする!」という意見が多く見受けられました。
最近では、こうした素材の味がきちんとするようなお菓子が人気ですよね。
ところで、じゃがりこのように、プレーンな状態で個性が強い商品においても、「かぼちゃの味がしっかりする」と感じるのは何故でしょうか?
その魅力をちょっとでも解明すべく、味覚センサーを使ってカボチャと比較してみました!
かぼちゃは甘味と旨味に特徴があります。
一方、じゃがりこかぼちゃグラタン味は、甘味・旨味に加えて、じゃがりこ本体やグラタン要素由来の塩味が出ていますね。
このグラフを比べる上でポイントとなってくるのが、甘味と旨味のバランスです!
両方のグラフの甘味と旨味の部分に線を引いてみましょう!
この線の傾き、かぼちゃとじゃがりこで似ていると思いませんか?
では、グラフを重ねてみましょう!
これを見て分かる通り、甘味・旨味部分の傾きはほぼ一緒です。
つまり、両者で旨味と甘味のバランスが同じであり、じゃがりこかぼちゃグラタン味は、かぼちゃ本来の旨味・甘味バランスがうまく表現できているということが分かります。
もちろん、甘味・旨味物質の種類も、かぼちゃらしさを出す上で重要なのですが、5味のバランスを似せる事で本物に近づくというのは、「プリン+醤油=ウニ」のような例からも分かる事かと思います!
同様に、かぼちゃらしさを出すにも、甘味・旨味のバランスがかぼちゃに近いことが大切なんですね!
皆さんも、かぼちゃ味の食べ物を食べるときは、本物とどこが違うのかを考えながら食べて、味覚力が鍛えていきましょう♪
*宇宙食も、きちんと地上食の味がする!?
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