バレンタインの時期になると、スーパーの棚に置かれるチョコレートの種類が増えますね。中でも目立つのは、製菓用のクーベルチュールチョコレートです。溶かすと普通のチョコレートに比べて滑らかで扱いやすいのが特徴でしょう。
最近ではそのまま食べるための高級クーベルチュールチョコレートも出ていますが、今回は製菓用のお話。
製菓用クーベルチュールチョコレートの味は、普通の板チョコと何が違うのか?味覚センサーで分析してみました。
製菓用クーベルチュールチョコレートと板チョコの味の違い
製菓用のクーベルチュールチョコレートって、余りませんか?一袋が多めの量で売られていることが多いので、どうしても端数が出てしまいがちです。直接食べようにも、美味しいのかどうかちょっと気になるところ。
……食べてみれば良いんですが、それでは話が始まらないので、製菓用クーベルチュールチョコレートと某Gブランド、某Mブランドのチョコレートを味覚センサーレオで分析し、味の違いを比べてみました。
まずは基本5味(甘味・旨味・苦味・酸味・塩味)を分析したチャートを見てみましょう。
特徴的なのはGブランド、Mブランドのチョコレートに比べて苦味が強く出ていることです。
苦味にフォーカスするとこのようになります。
Gブランド、Mブランドのチョコレートはほとんど差がありませんが、製菓用クーベルチュールチョコレートはそれらと比べて0.2ポイント以上の差があります。ほとんどの人がわかる有意差ですね。
苦いチョコレート好きははまってしまうかもしれません。
次に甘味も見てみましょう。
製菓用クーベルチュールチョコレート、甘さも控えめです。製菓用だからでしょう。
少し驚いたのが、Gブランドのチョコレートの甘味がそれよりも弱いことです。Gブランドのチョコレートはあっさりしたお味なのかもしれません。
ちょっとGブランドのチョコレートのあっさり具合が気になって来たので、あっさり味覚の代表、酸味もグラフにしてみました。
Gブランドは製菓用クーベルチュールチョコレートと比べて酸味が強めです。ただし、有意差はありません。味覚の鋭い人だったら違いに気づくかもしれないですね。
そして、Mブランドのチョコレートの酸味が強いです。Mブランドは甘味も強かったので、味が濃いめのチョコレートといえるかもしれません。製菓用クーベルチュールチョコレートと比較すると0.2ポイント以上、ほとんどの人がわかる有意差です。
Mブランドに関しては、旨味も強いという結果が出ています。
Gブランド、製菓用クーベルチュールチョコレートと比較すると有意な差ではありませんが、半数程度の人は気付くかもしれません。
ちなみに、塩味に関してはいずれのチョコレートもほとんど差がありませんでした。
ものすごくざっくりまとめると、以下のような味の特徴があると言えそうです。
・製菓用クーベルチュールチョコレート:苦め
・Gブランド:さっぱりめ
・Mブランド:濃いめ
成分的に当然という感じもしますが、本記事は味覚の可視化を目的としていますのでご容赦ください。
なお、実際に食べてみると口どけや舌触りも違います。バレンタインにチョコレートを余らせてしまった方はぜひ、食べ比べをしてみてください。ちょっと面白いですよ。