ガラス瓶に入ったケチャップを適量だけ出す方法とは?

ガラスの瓶に入ったケチャップを出そうとしたら、なかなか出てこなくてイライラ。そして突然大量に飛び出してくるケチャップで食卓が大惨事に……。そんな経験はありますか?

ケチャップが現在のプラスチック製容器で販売されるようになったのは、このイライラを改善するためだったという説があります。

とはいえ、あらゆる食品に共通することですが、食材の保存はプラスチックよりもガラスのほうが好ましいというかたも多いことでしょう。冷蔵庫で保存してもにおいが移ったりしないのが良いところですよね。

食材の長期保存と味を変化させないためには、やはりガラスの器。日本ではほとんどの調味料がプラスチック容器に入っていますが、欧米では現在もガラス瓶入ケチャップが数多く販売されています。

というわけで、ある化学者はケチャップもガラスの瓶にこだわり、その使用法を研究したのです。

ガラス瓶のケチャップを出すときは「やさしく」

ケチャップとガラスの瓶について物理的な発表を行ったのは、イギリスのリーズ大学教授アレン・マッキーさん。
ケチャップやマヨネーズといったソース類は、物理学では「非ニュートン流体」と呼ばれる粘性の液体。水分、トマト、ポリマーから構成されるケチャップの瓶が転倒しても中身がこぼれでないのは、非ニュートン流体であるためです。

この液体を適量ガラス瓶から出すためには、瓶の底をテーブルでトントンしてはいけません。瓶の底に衝撃を与えると、それこそ瓶から大量のケチャップがあふれ出てしまいます。

マッキー教授の案は、斜めにしたガラス瓶のクビの部分を優しくたたくこと。こうすると、適量が出てきます。

また、この方法であれば、瓶の底に濃厚になったケチャップがたまらないことも判明しました。ケチャップを生産する大企業もマッキー教授のシンプルな研究に同調し、新たにガラス瓶入のケチャップを復活させる予定なんだとか。

ガラス瓶は保存以外に繰り返し使える、見た目も綺麗というメリットもあります。ガラス瓶のケチャップを手に入れたら、ぜひ試してみてくださいね。

参考:
Revealed: The best way to get ketchup out of a glass bottle without it going EVERYWHERE (and you shouldn’t bang on the end)
La fisica del ketchup

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