意外な事実

犬は甘いものがお好き?犬の味覚についての話

犬は甘いものがお好き?犬の味覚についての話

英リバプール大学(University of Liverpool)の研究チームが発表した研究結果が、先日ニュースになりました。クリスマスにはチョコレートが普段より犬から近い位置に置かれているため、犬にとっては要注意な季節。他の時期に比べてクリスマスシーズンは、犬のチョコレート中毒の症例が4倍にも増えるそうなんです。

犬にチョコレートを与えると、「テオブロミン」によって嘔吐や下痢、発熱、けいれんといった発作を起こしてしまいます[*1]。このテオブロミンの中毒量はテオブロミンの中毒量は体重kgあたり90〜100mg[*2]。例えば、体重が10kgの小型犬では1g未満で中毒量に達するわけです。

しかし、あげれば食べてしまうのは容易に想像できるのですが、犬はやはり「肉類が好き」という印象。わざわざ与えないせいかもしれませんが、甘味に応答して好むイメージはさほどありません。一体彼らの味覚はどうなっているのでしょうか。

もっとも多いのは「甘味」に反応する味蕾

犬の、味を感じるセンサーである「味蕾」の数は約1,700個[*3]。そのうちもっとも多いのが、なんと甘味(ショ糖)に反応する味蕾の数です。実は犬は甘味がお好き。砂糖のほか、果物の果糖なども好むようです。

また、この甘味に反応する味蕾はL-システイン、L-プロリン、L-リジン、L-ロイシンといった「甘いアミノ酸」に対しても感受性が強いそう。肉類や魚などですね。ちなみに好きな肉は牛肉>豚肉>羊肉>鶏肉>馬肉の順。

犬は甘いものがお好き?犬の味覚についての話

自然界における「腐ってるから食べちゃダメ」アラートの酸味にももちろん反応します。リン酸やカルボン酸といった酸味成分に応答するようで、酸味が強いものはお好きでない様子。人間にとっても「酸っぱい」は腐食の意味であるため、酸味は大人になるにつれて好きになっていく味ですよね。

しかし、塩味に対する感受性はないそう。これは獲物である肉に適量の塩分が含まれているからと考えられています。日常的に摂取するものに当たり前のように必要な栄養が含まれていたら、鈍感にもなりますね。

そして意外なことに、人間が大好きな「メイラード反応」も好むそうです。メイラード反応とはお肉の焦げ目やお米のおこげなどに見られる反応で、芳しい香りのもと。犬を対象に、メイラード反応を起こす前と起こした後の成分でどちらを好むかを調べた実験において、10頭中7頭がメイラード反応を起こした後の成分を好むことがわかっています[*4]。

犬は甘いものがお好き?犬の味覚についての話

ドッグフードの淡白な味を考えると、あまり「甘味」といった濃い味には反応しなさそうにも思えるのですが、実はそうではないというのが危険なトコロ。お祝いごとが多くいつもより家にお菓子が溢れるこのシーズン、くれぐれもご注意ください!

*1 飼い主のためのペットフード・ガイドライン
*2 イヌ・ネコの基礎栄養(2)食性、嗜好、食餌の摂取量
*3 味を感じる味蕾の数は、グルメな“ヒト”よりウシのほうが多かった!?
*4 犬も人と同じように「メイラード反応」を好むことが判明

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