焼肉店に行くと、帰りにガムをもらえることがあります。脂っこいものを食べたあとなので、なんだかお口がスッキリしてすがすがしい気分。ガムを噛むと唾液が分泌されますが、この唾液は胸焼けのもとである胃酸の濃度を薄くすることができます。
とはいえ焼肉を食べた後、気になるのはやっぱり口臭!このガムに口臭予防効果はあるのでしょうか。
ガムを噛むと口臭が減る!?
28〜41歳の男性4名、女性1名を対象に、チューインガムの口臭抑制効果について調べられた研究があります。
使用されたのは3種類のガム。まずは、ガムベース、砂糖、水飴、ブドウ糖、香料、水分でつくられたガムA。それに消臭素材として緑茶抽出物50ppm、銅クロロフィル50ppmを添加したガムB、ガムAに消臭素材として茶カテキン類250ppm、紅茶抽出物50ppm、銅クロロフィル50ppmを添加したガムCです。
口臭はにんにくエキスが使用され、口臭のもととなるメチルメルカプタンの量が約20~25ng/5mlとなるように調整されました。被験者は、にんにくエキス2m1を口中に1分間保持したあとの呼気と、試験用チューインガムを5分間咀嚼した呼気が採取され、抑制効果が調べられました。また、チューインガムを噛まない群との比較もされています。
結果、チューインガムを噛まない群では、にんにくエキス洗口5分後のメチルメルカプタン濃度が平均3.03±0.21ng/5mlとなりました。
対して、チューインガムを5分間咀嚼したあとのメチルメルカプタン濃度は以下のとおり。
・ガムA:1.05±0.08ng/5ml
・ガムB:0.89±0.06ng/5ml
・ガムC:O.78±0.05ng/5ml
消臭素材が配合されたガムB、ガムCのほうが低い数値となってはいますが、どのガムでもチューインガムを噛まない群に比べて有意にメチルメルカプタン濃度が減少していたんです。
ちなみに普段の生活空間で人の嗅覚が口臭を感じるメチルメルカプタン濃度は0.3ppm(約3ng/5ml)、弱い口臭を感じるのは0.2ppm以上(約2ng/5ml)だそう。
ということは、消臭素材が入っていなくとも、ガムを5分間噛むだけで他人に「クサイ……」と思われずに済みそうです。とはいえ、この「口臭を感じるチルメルカプタン濃度」はあくまで普段の生活での話。意中の相手と勝負に出る日は例外だと想定されますのでご注意ください。
参考:チューインガムの口臭抑制効果GasChromatographによる判定(第3報)―茶抽出物配合チューインガムの評価
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