女性は月経によって色々と苦労することが多いですよね。お腹の痛みや肌荒れといった身体的な問題から、無性にイライラしたりなぜかメンタルがやられるという精神的な問題まで、月経に伴うホルモンバランスの変化は、さまざまな問題を引き起こします。
ただでさえ残念なところ申し訳ないのですが、ここでさらに残念なお知らせ。なんと、女性の味覚は生理に伴って微妙に変わってしまうことがあるようなのです!我が味覚に絶対の自信を持っている人でも、月経周期のタイミングによっては、いつもより味覚が鈍っている可能性があるのです。
月経周期で甘味と酸味が変わる
女性の月経周期は、約28日かけて4つの時期を一周します。
月経期:月経がきている期間(5日前後)
卵胞期:月経が終わって次の排卵を行う準備期間(10日前後)
排卵期:成熟した卵子が排卵される時期(1日)
黄体期:卵子が精子を待ちわびてる時期(12日前後)
愛知学泉大学の研究者らが25名の女子大生を対象に行った研究によれば、この4つの時期によって甘味と酸味の感度が変化することが明らかになりました。
甘味の感度は、卵胞期と黄体期では月経期や排卵期よりも高くなりました。言い換えると、月経中の5日前後や排卵期の1日は、甘味に対する感度が下がることになります。また、酸味の感度は黄体期>月経期>卵胞期>排卵期の順で高くなり、黄体期と排卵期で有意な差がありました。排卵日は甘味と酸味どちらの感度も下がるようです。なお、苦味や塩味については、月経周期によって感度に変化は見られませんでした。
この理由としては、甘味はエネルギー源のシグナル、酸味はクエン酸などの有機酸のシグナルであり、どちらも代謝に関わる物質であることが考えられています。排卵の準備期間(卵胞期)や卵子が精子を待ちわびてる期間(黄体期)は、そうでない期間と比べてエネルギーを必要とし、代謝の量が増えます。
体は甘味と酸味の感度を変化させることで、こうした代謝に必要な物質を摂取しやすく可能性があるのです。お腹が空いてる時(=食べ物が必要な時)には味がはっきりして、満腹になってきた時(=食べ物が不要な時)には味の感度が下がるような現象と似ているかもしれません。
一方で、塩味は体液の調節に関わる成分のシグナル、苦味は毒物のシグナルといった具合に、塩味や苦味の物質はエネルギーや代謝に関係がありません。これが月経周期によって塩味と苦味の感度が変わらなかった理由ではないかと考えられています。
味覚センサーレオなら、いつでも味を中立的に判断できる
このように、女性の味覚は月経周期によってわずかに変化することがあります。味は相互作用を引き起こすため、甘味と酸味の感度が落ちることで、味全体の印象の変化にもつながります。
女性の月経のみならず、人はその時の状態によって味覚が変化することがあります。料理人やパティシエ、食品メーカーの開発担当など、食べ物の味を中立的に評価しなければならない立場の人は、こうした味の変化に特に敏感なのではないでしょうか。もちろん職人の感覚に頼ることは素晴らしいのですが、最近ではより客観的に味を判断する方法も出てきています。
それは、味を数値化する「味覚センサー レオ」を使うことです!
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