人はアイスの◯◯については味音痴であることが発覚

9月に入ったものの、まだまだアイスが手放せない暑い日々が続きそうですね。あなたはさっぱりしたアイスとこってりしたアイス、どちらがお好きですか。暑くてたまらない日にはシャーベットのようなシャリシャリしたアイスが良く思えることもありますが、脂肪分と罪悪感増し増しのリッチでクリーミーなアイスの贅沢さも捨て難いところです。

私たちはこのように様々なアイスを食べ分け、あのアイスはうまい、あのアイスはクソだなど自由気ままに評論しています。しかし、アメリカの研究によれば、私たちはそこまでアイスの違いをわかっていない可能性があることが浮上してきました!一体どんな研究だったのでしょうか。さっそく見てみましょう!

脂肪量の違いは大して見極められないらしい

ペンシルバニア大学の研究者らは、こんな実験を行いました。

まず、5種類のバニラアイスが用意されました。このバニラアイスは脂肪分の量が異なり、それぞれ6%、8%、10%、12%、14%含まれていました。また、これらのアイスには同時に、脂肪の代わりに加えてアイスのかさを増す添加物である「マルトデキストリン」がそれぞれ8%, 6%, 4%, 2%, 0%含まれていました。この配合の5種類のアイスを、どれがどのアイスかわからないようにして292人の人に食べてもらい、アイスの味の違いや好ましさを判定してもらいました。

その結果を統計的に処理したところ、6%から12%までのアイスでは、脂肪分2%の違いを判別することはできず、好ましさも変わらないことが分かりました。つまり、6%と8%の違いとか、10%と12%の違いは大してわからないということです。私たちのお気に入りのアイスの脂肪分の2%がある日突然マルトデキストリンに置き換えられていても、気付けない可能性大ということです!

さらに、脂肪分10%と6%の、4%の差の違いはわかるようですが、脂肪分12%と8%の、4%の差の違いはわからないという結果になりました。つまり、脂肪分が少なくなりすぎる場合にはリッチ感の減少に気づけるかもしれませんが、脂肪分高めのアイスがリッチさをマルトデキストリンで4%ごまかした場合には、私たちはまんまとごまかされてしまう可能性が高いということです。

もちろん個人差はありますし、実験はアメリカ人の参加者で実施していますので、日本人と味覚が違う可能性はあります。しかし、私たちは自分で思っているよりも、脂肪量による味の違いに鈍感なのかもしれません。脂肪が多いほどアイスはリッチになるような印象もありますが、アイスのリッチな味わいには別の要素も関係しているのかもしれませんね!

参考:Effect of fat content on the physical properties and consumer acceptability of vanilla ice cream

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