1年中安定供給の卵にも旬があった!
栄養価も高く、値段お安い。しかも1年中スーパーで簡単に手に入るという一般庶民の強い味方である卵。野菜や果物、魚に旬があるのはみなさんご存じのとおりですが、1年中スーパーに売っている卵にもちゃんと旬があるんですよ!
意外と知られていない卵の旬。それがいつかといいますと……実は春なんです!
卵の旬はズバリ春!
今でこそ養鶏場にいるニワトリは冬の間は暖房完備、エサも豊富にもらえるという快適な真冬ライフ。
しかし、ひと昔前はニワトリ用の暖房なんてもちろんなかったんですね。さらに、冬の間は人間の食料を確保するのもやっとで、ニワトリのエサに十分な栄養を確保するのは難しかったよう。
そんな環境ではニワトリだって卵を産みたくても産めません。さらに春は動物にとって繁殖の季節ですから、ニワトリだって同じはず。寒い冬の間は貴重だった卵。気候もよくなり、産卵期を迎える春に卵が旬を迎えるのも納得ですね。
しかしスーパーに売っている卵に旬があるかどうかは微妙なところ。なぜかといいますとスーパーで売っている卵のほとんどが「無精卵」だからです。
無精卵と有精卵の違いとは?
「無精卵」とはニワトリのメスだけで産んだ卵のこと。ニワトリは条件さえそろえば、メスだけで卵を産むことができちゃうんです。メスだけで産んだ無精卵は、残念ながら温めてもヒヨコが孵化することはありません。
養鶏場のニワトリはメスだけで卵を産み続けられるように品種改良されているうえ、冬の間もヌクヌクの快適なエアコン生活を満喫中。つまり、季節に関係なく快適に卵を産めちゃうんです。
それに対して「有精卵」は、ニワトリのオスとメスが交尾をして産んだ卵です。有精卵を温めるとすべてではありませんが、ちゃんとヒヨコが孵化します。そのため子育てに適した春になると、濃厚な栄養価の高い卵を産むようになるなんです。
とは言っても、無精卵だって全く旬の恩恵を受けていないとは考えにくい。なのでやはり無精卵の旬も春なのでは?と思います。
この季節は卵の味が落ちているかも
実は旬とは逆に、卵の味が少々落ちてしまう季節もあるんです。その季節とは夏!そう、ニワトリだって夏バテするんです。
もちろん養鶏場ではしっかりとエアコンが効いています。しかし、近年の猛暑はエアコンだけじゃ、さすがにニワトリも辛いようですね。夏バテで産む卵の数も減っているとのこと。さらにはノドが渇くらしく、水をたくさん飲むため卵が少し水っぽくなってしまうようです。
ちなみに季節だけでなく、ニワトリの年齢や体調によっても味は変わります。
春は卵の旬真っ盛り!今しか味わえない旬の味を堪能したいものです。せっかくのおいしい卵。どうせなら生で味わいたいですよね。
最近はたまごかけごはん専門店もたくさんあるので、この春はおいしいたまごかけごはんや巡りにでかけてみてはいかがでしょうか。
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