子どもの肥満が心配!よく噛んで食べる子どもは太らないってホント?

子どもの肥満って何がいけないの?

子どもの肥満、気になりませんか?肥満は万病のもとというように、実は子どもでもメタボリックシンドロームがあります。肥満で内臓脂肪が貯まると動脈硬化や糖尿病などといった生活習慣病の他にアトピーやアレルギーになる可能性が高いようです[※1]。

こういった生活習慣は子どものときに確立してしまうので、子どもの頃に肥満体型だった人は大人になってからも肥満体型である場合が多いのも問題。子どもの頃は脂肪細胞そのものの数が増えやすいため、子どもの頃に肥満型だった人は太りやすく痩せにくい体質になるようです。

肥満を防止するにはどのようなことに注意するべきなのか、子どもを持つお父さんお母さんは気になるところですよね。成人の場合、よく噛んで食べない早食いの人には肥満型の人が多い傾向にあることは知られていますが、子どもの場合はどうなのでしょうか?

よく噛んで食べることが肥満防止になるのか?

あまり噛まずに飲み込むような食べ方をしている子どもは肥満傾向にあるのか、食生活や食習慣はどうなのか、よく噛んで食べることで肥満予防になるのかなどを調べた研究結果をご紹介します。

学童期における咀嚼力と肥満との関係の調査は、中村学園大学薬膳科学研究所にて行われました[※2]。ある学校の小学5年生児童56名を対象に実施され、咬合力(噛む力)と食生活に関する聞き取り調査を行い、肥満との関係性を調べたものです。

咬合力と体型との関係性はこの調査では見られなかったようですが、咬合力と食生活習慣との関連性が見られました。咬合力の強い子どもは時間をかけて食事をし、よく噛んで食べており、噛みごたえのあるものを普段からよく食べていたのです。さらに間食の頻度が少ないこと、野菜や海藻類などをよく食べていることがわかりました。

よく噛んでゆっくり食べる子どもはたくさん食べていなくても満腹感が得られ、肥満の要因となりうる間食の頻度が少ないため肥満になりにくいのではないかと考えられます。

また別の研究調査[※3]で、肥満児18名とその母親に対する咀嚼回数の指導を行ったところ、一口あたり20回以上噛んでゆっくり食べるようにした児童11名の肥満度は減少しており、20回未満だった児童7名の肥満度の減少は見られなかったという結果があります。

このことから見ても学童期においてよく噛んで食べることは、肥満防止につながるのではないかと言うことがわかりますね。

よく噛むことが子どもの肥満防止の一つの要因になっていることは間違いがなさそうです。よく噛んで食べることは肥満防止につながるだけでなく、噛む力が付き咀嚼機能の発達につながることが期待されます。親が意識してよく噛むための食材を出したり、よく噛むことを意識させることで食べ物の味や香り、食感などに興味を持ち豊かな食生活習慣につながります。

学童期は噛む力も成長段階です。なるべく家族で会話しながらゆっくり味わって食べるようにし、噛む力をつけてあげられるといいですね。

参考:
※1 メタボリックシンドローム・ネット 小児肥満と小児メタボ
※2 児童における咀嚼力、食物摂取状況と肥満との関連性
※3 ゆっくりとよく噛んで食べること」は肥満予防につながるか?

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