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チョコレートのカカオバターは脂肪だけど吸収されにくい

チョコレートのカカオバターは脂肪だけど吸収されにくい

2017年1月18日、(株)明治と内閣府革新的研究開発推進プログラムの共同研究チームが、カカオ分70%以上のチョコレートを食べると大脳皮質の量が増えて脳が若返るという研究結果を発表。テレビのニュースでも報道されました。これを見て、チョコレートジャンキーのみなさんは歓喜したことでしょう。筆者もそのうちのひとりです。

そして本日はバレンタイン。というわけで今回はチョコレート万歳記事を書きたいと思います。

チョコレートの脂肪分、カカオバターは体内に蓄積されにくい

チョコレートは基本的にカカオ豆から作られるカカオマス、砂糖、カカオ豆中の脂肪分であるカカオバターで構成されています。このカカオバター、脂肪分とはいっても融点が高いため消化器官内で溶解せず、吸収されにくいステアリン酸を多く含んでいます。

カカオバターの摂取による脂質代謝への影響を研究した実験[※]があります。これはラットを用いたもので、標準食、標準食の一部をカカオバターに置き換えたカカオバター群、同じく標準食の一部をラードに置き換えたラード群として28日間餌を与え、体重や体内の脂肪について調査が行われました。

その結果、3群ともに体重やエネルギー摂取量、脂肪組織重量、血液中の脂質においては有意差がありませんでした。また肝臓中の総脂質や総コレステロール、トリアシルグリセロール値が増加したのはラード群のみ。同じ脂肪分のカカオバター群にはその傾向が見られず、標準食群と同程度の脂質量であったそうです。

カカオバターの脂肪は吸収率が低く体内に蓄積される量が少なかったのです。

このカカオバターの脂肪はどこに行っているのかというと、排出されています。糞中の脂質を測定した結果、他の2群に比べてカカオバター群がもっとも多かったそう。

もちろん市販チョコのカカオバター含有量は高級チョコに比べて少ないですし、砂糖はどうなるのか、そもそもラットの実験結果であることから、ヒトが市販チョコを食べ続けた際にどうなるのかについてはわかりません。

しかし今回は便宜上、この結論とさせてください。

・カカオバターの脂肪は吸収されにくい。
・つまり、チョコレートは太らない。

みなさま、良いバレンタインをお過ごしください。

参考:※高脂肪食投与ラットにおけるカカオバターの摂取が脂質代謝へ及ぼす影響

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