たけのこの里”分けてもうまい”問題に対し科学的根拠をもとに言及する

たけのこの里を分けて食べることについて

たけのこの里VSきのこの山戦争の火ぶたが切られて以来、何年の月日が流れたのでしょうか。

弊社の味覚センサーレオを用いれば、たけのこの里VSきのこの山戦争に終止符を打つことが可能なことは重々承知しています。しかし、平和主義の「味博士の研究所」としてはあくまで中立の立場を貫くべきだと考えており、これまでそういった検証は実施して参りませんでした(過去にデータ提供をしたことはあります)。

しかし、どうしても物申したいことがあります。

それは“分けてもうまい”たけのこの里の件。「たけのこの里」の新しい食べかたとして、たけのこの里のチョコ部分とクッキー部分を分けて食べるという食べかたが製造・販売元である株式会社明治から提案され、2016年3月より松本潤さんが出演するCMが話題になりました。

今回、明治社自らがこういった暴挙に出たことは、大変由々しき問題であると考えます。

たけのこの里はチョコとクッキーの相性度がすごい

なぜ、たけのこの里を分けて食べることが問題なのか。その理由は「たけのこの里のチョコとクッキーの相性度」にあります。

味覚センサーレオでは、食品同士の相性度を点数化し、その食べ合わせがおいしいのかを可視化することができます。

食品の相性度を数値化することが可能な味覚センサーレオ(人工知能だよ!)

相性度は、いっしょに食べることによって、2つの食品が合わさったときの基本5味(甘味・旨味・塩味・苦味・酸味)のバランスが良くなればなるほど、点数が高くなります。

つまり、測定する食品同士で、お互いの味の特性を引き立たせることができていればいるほど相性度が高い=おいしい食べ合わせである、といえるのです。

測定基準はこちらのとおり。
・100pt:パーフェクト
・95pt以上:とてもおいしい
・90pt以上:おいしい
・80pt前後:普通
・70pt以下:却下で

本題に入りましょう。

味覚センサーレオで測定した、たけのこの里の「チョコ」と「クッキー」部分の相性度は、

99.7pt。

ちなみに、代表的な食品の相性度はというと…

・目玉焼きと塩:98.5pt
・ごはんとお茶:94.2pt
・白ワインと白身魚:95.9pt
・赤ワインと牛肉のステーキ:94pt

おわかりいただけましたか?たけのこの里のチョコとクッキーの相性度は驚異的な高得点なのです。

クッキー部分の塩味とチョコの甘味の均衡が絶妙であることから、これだけの数値となっています。

まさに黄金比。明治社がおいしいお菓子を開発するために血の滲むような努力をした結果であると言えるのです。

たけのこの里はどうなっていくのか

食の”おいしさ”を極限まで追い求める「味博士の研究所」としては、明治社がなぜ?という気持ちでいっぱいです。自社の汗と涙の結晶を、なぜこうも簡単に切り捨ててしまえるのかと。

「分けてもうまい」これは事実です。しかし、この奇跡的な黄金比を無視した行動を取るなど、言語道断であると考えます。

たしかに新しいもの、前衛的なものは必要かもしれません。常に新しいことを発信して行かないと、人々はマンネリ化してしまいます。販売数が落ちることによる悪影響は企業にとっても、たけのこの里派の人々にとっても望む事象ではないでしょう。

とはいえ、やっていいことと悪いことがあるとは思いませんか。

日本人は義理堅く、伝統を大事にする民族です。人々の努力を理不尽に無下にすることなど、あってはならないことです。

明治社は日本人としての誇りを忘れてしまったのでしょうか。涙で前が見えません。

こういった企画が通ってしまう点において、明治社がこれからたけのこの里をどうしていくつもりなのか…我々はこういった点にも着目し、一つ一つの問題に対して慎重な判断を下していかなければならないのではないでしょうか。今回の「分けてもうまい」は我々に対する明治社からの挑戦であると言えるのかもしれません。

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