イカはゲソのほうがおいしい理由を生物学的に考えてみた

ゲソ支持率の高さの理由に迫る

おつまみやお惣菜のイカは旨味がたっぷり!ところで、あなたはついついイカの触手の部分(ゲソ)だけを食べてしまっていた、気づいたら最後の方は胴体の部分だけ残っていた、なんてことはありませんか。

イカはなぜか、ゲソのほうがおいしい気がします。食の好みは人それぞれなのにも関わらず、イカの場合に限っては胴体よりもゲソが多くの支持者を集めている模様です。そこで今日は、そんなゲソのおいしさの秘密はどこにあるのかを、考えてみました!

1. 筋肉が多いので旨味と食感に優れる

ゲソ部分、すなわちイカの触手は、獲物に巻き付いたり伸び縮みしたりするために胴体よりも筋肉が発達しています。筋肉にはアミノ酸が豊富に含まれているため、「グルタミン酸」という旨味を感じるアミノ酸も多く含まれていることが考えられます。また、筋肉が発達しているため、コリコリとした噛みごたえのある食感がより楽しみやすくなっているのではないでしょうか。旨味の強さと食感の良さが、ゲソ人気を支える理由の一つかもしれません。

2. 表面積が広いので味もつきやすい

さらに、ゲソには吸盤が付いているため、胴体とゲソが同程度の大きさで切り出されてお皿に並べられた時、ゲソのほうが表面積が大きくなります。表面積が大きい方が味の染み込みが良くなります。特に、塩っけのある調味料が染みこんだ場合は、元々豊富であるアミノ酸の旨味と「味の対比効果」を引き起こし、塩分と旨味がともにより強くなり、胴体よりも味わい深くなるといえるでしょう。白いお米には、味の濃いおかずがピッタリ!そんな日本人の食生活に合っているのも理由なのかもしれません。

このように、触手という部位の生物学的な役割がゲソのおいしさに一役買っているのではないかと思われました。食卓でのゲソ争奪戦は、これからも絶えそうにありませんね!

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