「きゅうり」の名誉を全力で挽回してみる

■世界でいちばん栄養がない野菜?

きゅうりは旬な夏場はもちろん、一年中美味しく食べれる身近な野菜です。そんなきゅうりが、あのギネスブックに認定されていることはご存知でしょうか。実はきゅうりは、”世界でいちばん栄養のない野菜”といったなんとも不名誉な内容で世界一の座に輝いているのです。さらにきゅうりは、ビタミンCを破壊する成分を含む野菜としても知られており、他の野菜と一緒に食べることを避けようとする動きもあるようです。

しかし、こんな風にきゅうりがディスられ続けているのは可哀想!今回は、なんとかしてきゅうりの名誉を挽回することを試みてみます。


 

■きゅうりにだっていいトコはある

1.食欲増進成分が入っている

もしかしたら食欲を抑えたい方のほうが多いかもしれませんが、どうにも食欲が出ないということは時折訪れるでしょう。そんな時、きゅうりを食べると、中に含まれる「ククルビタシン」と呼ばれる食欲増進成分が役に立つんですよ。

2.食べ過ぎた時も役に立つ

今度は逆に、ついつい食べ過ぎてしまった場合の話です。生のきゅうりには「ホスホリパーゼ」という脂肪を分解してくれる酵素が含まれており、この酵素は分解力が高いと言われています。食べ過ぎた時は、生のきゅうりをかじりましょう!

3.足もスッキリするかもヨ

デスクワークの多い方は夕刻になるにつれむくんでいく足にお悩みのことでしょう。そこできゅうりの登場です。「イソクエルシトリン」と呼ばれる老廃物を体の外に出してくれる物質が、あなたのむくみ解消に一役買ってくれるでしょう。

■本当はビタミンCは破壊されない

きゅうりにはビタミンCが含まれますが、同時にビタミンCを”破壊”する「アスコルビナーゼ」と呼ばれる酵素も含まれています。このため、せっかく持っているビタミンCを破壊してしまうどころか、周囲の野菜に含まれるビタミンCも破壊すると言われています。

しかし、ちょっと立ち止まって”破壊”の詳細を見てみましょう。

“破壊”と聞くと、さもビタミンCが壊れるような印象を持たれるかと思いますが、実はそうではありません。ビタミンCには「酸化型」「還元型」という2タイプがあり、アスコルビナーゼはこのタイプを変える働きを持っているだけです。

従来は還元型のビタミンCだけが体に良いとされていたため、アスコルビナーゼによって酸化型にされることを”破壊”と呼んでいました。しかし、実際には、酸化型になったものが還元型に戻ることもあると分かっているため、一度”破壊”されたらそれっきりというわけではありません。

こんな風に、巷で言われているよりははるかに、きゅうりは良い子です。

以上、頑張ってきゅうりを応援してみました。あなたも、ぜひきゅうりの良いところを見つけてあげてくださいね!

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