【味コラム】「温度」と「おいしさ」の関係を整理しよう!

皆さんは何かを食べるとき、温度にどれだけ気を遣っていますか?

味の感じ方は温度によって変化することは、皆さんもご存知だと思います。

食べ物のおいしさには、味覚や嗅覚だけでなく、温度もとても重要です。

今日は、温度とおいしさの関係を整理してみましょう!

 


 

例えば、溶けたアイスクリームを食べたら非常に甘ったるかったとか、冷やしていたジュースを常温にした方が甘さが増した気がした、といった経験はありませんか?

アイスクリームをおいしく感じるのは、以下の一連のステップがすばやく舌の上で起きるからです。

舌が、「冷たい」と「甘味」の刺激を同時に得ることが、アイスのおいしさの秘訣なのです。

 

次に、カフェラテや紅茶の温度が冷めてくるとなんだか苦さが増したぞ、というような経験はありますか。

これは、温度が下がる事によって苦味が強くなってくるためです。

どの程度増してくるのかを見てみましょう。

65℃から50℃になるだけで、こんなにも苦味が強くなるのですね!

カフェラテや紅茶をおいしく頂くには、苦味が強すぎない温度で飲む事が重要なのです。

 


 

ヒトは一般的に、体温±25℃〜35℃の飲食物を好むとされています。

こう考えると、温かいものであれば60℃〜70℃前後がベスト、冷たいものであれば0℃〜10℃前後がベストとなりますので、皆さんも納得できるのはないでしょうか。 

また、温度によって変わりやすい味・変わりにくい味があります。

変わりやすいのは甘味・旨味・苦味の3種類、変わりにくいのは塩味・酸味の2種類。

・・・あれ?この対立構造、どこかで見た事あるぞっ!

そう感づいたあなたは素晴らしいです!

以前、こちらの記事で「長続きする味・しない味」のお話をしたときも解説した通り、温度で味が変化しやすい・しにくい、も、味覚刺激の化学反応の違いに起因するのです!

 


 

おいしさと温度の関係について見てきましたが、いかがでしたか?

日々なんとなく感じていることを、このように考察してみるとまた面白い発見があると思います。

甘味・旨味・苦味のバランスが大切になってくる食べ物や飲み物では、特に温度に慎重になった方が良さそうですね!

皆さんも今まで以上に温度に気を遣って、食生活を楽しんでくださいね!

 

*大人の味は、甘味・旨味・苦味がポイント?

関連記事:【味覚センサー】「苦味」だけじゃない?オトナの味を感じよう!

 


 

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