寒さもいよいよ本番のこの時期、冷える指先から骨の芯まで温めてくれる飲み物のひとつがホットココアです。
ある英国の研究によれば、毎日一杯のココアを摂取すると収縮期血圧の低下や血管拡張の効果があるのだそう。
『British Research Nutrition』によれば、35歳〜60歳までの人に毎日ホットココアを飲んでもらい経過を観察したところ、22%の血圧低下がみられたとのことです。とくに、高齢の人ほどその効果が顕著であったとか。
それでは、おいしいホットココアはどのように作ればいいのでしょうか。
ココアのダマを作らないために
カカオパウダーがダマになってしまうという経験はありませんか?できてしまったダマは、実はつぶして溶かしなおすのが非常に困難。そこで、ダマを作らない工夫が必要になります。
不溶性の球体であるダマは、水に溶けなかったデンプンの存在が原因となっています。問題解決のためには、ココアの粉を少量の水や牛乳でエネルギッシュにかき混ぜる必要があります。
少量の液体のうちに、塊をつぶしてしまえば滑らかなホットココアが出来上がりますよ。
カップの底に残るカカオの粉は脂肪分
ココアを飲み終わるころ、カップの底に黒々と残る液体。これは、水に溶けなかったカカオの脂肪分です。
脂肪分は当然ながら、水とは分離してしまいます。そこで必要なのが、カゼインを含む牛乳なのです。
ココアが牛乳と最高の組み合わせといわれるのは、こうした脂肪分や上記で述べたでんぷん質が溶解しやすいというのが理由に挙げられます。
水を入れすぎたココアはどうする?
ココアの粉を溶かすために水を入れすぎて、なんだか間が抜けた飲み物になっちゃった……ということもありますよね。
そんな時は、小さじ一杯分くらいのカカオの粉を加えれば大丈夫。
ちょっとしたコツとして、コーンスターチを加えてよく混ぜると、ココアをより濃厚に楽しむこともできます。
また、ココアを作る際の温度も粉や液体を完全に混ぜるのには重要な要素です。デンプンは、液体の温度が100℃になった時によりよく結合する性質があります。
市販品を使わないココアのレシピ
市販のココアパウダーは、お湯や牛乳を注ぐだけで簡単にできます。しかしこうした商品には、過剰な糖分が多く肝心のチョコレート成分が少ないことも多いのが懸念点。
美味しく健康的にココアを飲むためには、チョコレートやカカオの粉を使用してひと手間かけてみましょう。
ココア2人分の材料
・牛乳500g
・カカオ成分60パーセント以上のダークチョコレート:120g
・カカオパウダー:20g
・コーンスターチ:20g
・砂糖(黒糖のほうがアロマを楽しめます):20g
作り方
① チョコレートを湯せんにかけて溶かします。
② 鍋に牛乳を入れ、コーンスターチ、カカオパウダーの順に加えます。
③ 鍋を火にかけて、泡だて器でかき混ぜながら砂糖を加えます。
④ 鍋に溶けたチョコレートを加えてよくかき回す。
出来上がったココアは熱いうちに召し上がれ!やけどしないように気をつけてくださいね。