好事家も行きつくところまで行きつくと、ノーマルでないことに挑戦したくなります。味覚には「飽き」があるもので、常に新しい味を求めるのが人間です。味覚にトレンドがあるのはそのためです。
今回はワインと食材について。ワインに精通し、あらゆる食材とワインのマリアージュを試した人でもおそらく躊躇するであろうもの、それがジェラートです。
しかし、専門家によればいくつかのワインはジェラートとの相性を堪能できるのだそうです。
ワインとジェラートの組み合わせはアリかナシか
問題となるのは、ジェラートの低温。冷たいものは味覚感度を下げるため、この場合はワインの味を抑える敵になってしまうからです。また、濃厚なジェラートの香りとワインの香りがマッチしない場合もNG。いずれにしても、冷菓とワインの組み合わせを楽しみたい人は、勇敢に忍耐強く相性を探求する必要があります。
しかし、イタリアのジェラート協会によれば、非常に細かいところにまで気を配れば、2つの食材はともに楽しむことができるのだそうです。
例えば、ジェラートは少し溶けた柔らかいタイプが望ましく、さらに甘みが少ないダークチョコレートのテイストなどならばワインとの相性も悪くはないんだとか。
ワイン+ジェラートを楽しむ3原則
2つの食材をともに味わうための「3原則」があります。1つ目は温度、2つ目は協調性、3つ目は、この組み合わせを試すのは食事の最後にすること!
味覚を麻痺させないためにも、ジェラートは12~15℃の室温で少々溶けた状態にします。また、ワインも通常おいしく飲むことができるといわれている温度より2℃ほど高めが理想的なのだそうです。
ソムリエはワインと相性の良い食材を選択するとき、ワインと相反する味わいか、あるいは協調性のある似通った味わいを探求します。ジェラートの場合は、後者が理想的。つまり「甘みがありアルコール度は低め」というワインがおすすめです。
そして、ジェラートよりも先にワインを口に含むように、というのがソムリエからの忠告です。
具体的なマリアージュは?
ジェラートの中でも、チョコレート、ヘーゼルナッツ、バニラなどのクリーミーなものと、フルーツの味のものとでは当然、対手のワインも変わります。
フルーツのテイストのジェラートは、発泡性の白ワイン「モスカート・ダスティ」や「ブラケット・ダックイ」などがおすすめ。フルーツポンチのような感覚で楽しめるかもしれません。
逆に、チョコレートやナッツなどのクリーミーなテイストのジェラートは、世界一甘いともいわれる「ペドロ・ヒメネス」、もともとお菓子と食べる習慣のある「ヴィン・サント」とぜひどうぞ。
また、あるソムリエによれば「キャンティ・クラッシコ・リゼルバ」には、もともとカカオやバニラのアロマが感じられるため、濃厚なチョコレート味のジェラートとは試す価値あり、とのことです。
勇気のある方はぜひお試しください!
参考:
GELATO E VINO, L’IGI SUGGERISCE NUOVI ABBINAMENTI
VINO E GELATO, L’ABBINAMENTO GIUSTO ESISTE!
Vino e gelato, binomio impossibile? Consigli per chi vuole azzardare
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