秋になると、旬のリンゴがスーパーに並びます。リンゴは年間を通して流通していますが、秋はとくに流通量が多いため、たくさん買ってパイやジャムを作る方も多いでしょう。
そんな旬のリンゴを使ったレシピをひとつ、ご紹介します。リンゴにもともと含まれる多糖類「ペクチン」の作用を用いたゼリーです。
ジャムなどのプルプルした感触は、このペクチンから生まれています。ペクチンは市販もされていますが、柑橘類やリンゴなどに含まれている天然のペクチンを利用すれば、ゼラチンや寒天といった凝固剤を使わなくても、美しいゼリーを作ることができるんです!
ゼラチンなしのリンゴゼリーのレシピ
林檎1kg、水1ℓ、砂糖1kgを用意します。作りやすい量でご紹介していますが、すべて同量と覚えておくと楽ですよ。
リンゴは皮をむかず、まるのままで水とともに鍋に入れて蓋をし、中火にかけます。煮溶けて形が崩れたら蓋を取り、3分の一ほどに煮詰めたら火を止めます。
これを手拭とざるを使って自然に滴るように濾し、抽出された液体を、砂糖を入れて15分ほどかき混ぜながら煮詰めます。お好きな瓶や型に入れて固めたら完成です。
煮詰めた液を濾す作業はゆっくり進めてくださいね。抽出された液体は茶色っぽいのですが、砂糖とともに煮詰めることで、美しく透き通ったりんご色に変わります。
「酸」を足すとゼリー状になりやすい
ペクチンは加熱によって溶け、砂糖が水分を吸うことでゼリー状になります。ちょうど、濾した液体に砂糖を入れて煮詰める過程でゼリー状に変化するんです。
このとき、酸が一緒にあると変化の速度が速くなります。酸味の少ない、甘いリンゴで作る際はレモン汁をプラスしてみてください。「熱」「砂糖」「酸」を揃えてあげるのがポイントです。
りんごに含まれるペクチンは整腸作用や腐敗産物の抑制といった効果があることが、研究によって示されています[*]。たくさん林檎が手に入ったら、ぜひ作ってみてくださいね。
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