ペパーミントの香りで部屋が涼しくなる!?夏に試したい香りの使い方

6月20日はペパーミントの日。由来は、ペパーミントの和名セイヨウハッカに因んでいます。1987年に、当時ハッカが特産品であった北海道の北見市まちづくり研究会が、はっかと20日の語呂合わせで制定したそう[*1]。

ペパーミントといえばメントール由来の清涼感などが有名ですね。なんと、お部屋をペパーミントの香りにするだけで、体感温度が下がるようなんです。

今回はペパーミントの香りと体温調節応答等についての研究結果をご紹介します。

ペパーミントの香りによる“涼”効果

実験はペパーミントの香りに不快感を覚えない男子大学生10名を対象に、香りのあり・なしの条件下で行われました[*2]。

設定された室温は32℃、湿度は60%。地味に蒸し暑い日ですね。ペパーミントの香りはエッセンシャルオイルを用いたものを室内に拡散させています。

被験者は半袖のポロシャツと長ズボンを着用し、椅子に座った姿勢で、温冷感・体感温度・快適感・発汗量・においの強さの主観申告および、皮膚温・皮膚血流量・心拍数・直腸温・発汗量の測定が実施されました。

その結果、主観申告については体感温度・快適感・発汗量に関しては、ペパーミントの香りがあるほうが有意に涼しく感じていたそう。とくに体感温度は約2℃の差が生じています。

生理的な体温調節応答に関しては、前腕部の発汗量において、ペパーミントの香りがあるほうがわずかに抑えられたという結果に。汗をかかないために熱の発散が少なく、それに伴って皮膚温の上昇が見られています。

どちらかというと心理的な効果のほうが大きいようですね。ただ、実際に発汗量の抑制はされていたので、もっと高い温度になればその差も顕著になるかもしれません。

とはいえ、暑い日というのは「暑い」と感じるだけで疲れるもの。部屋をペパーミントの香りにするだけでその疲労感が軽減されるのであれば願ったり叶ったりです。冷房の設定温度を上げられ、省エネになる可能性もありますね。

ただし、ペパーミント系の香りが苦手な方は、イライラや不安感をおぼえる原因となる可能性があります[*3]。好きな方、不快感を覚えない方はぜひお試しあれ。

*1 ペパーミントデー | SmartNews 今日は何の日
*2 ペパーミントの香りが体温調節応答に与える影響に関する研究-暑熱環境下における影響の検討-
*3 異なる香りによる脳内酸化ヘモグロビン濃度および気分への影響

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