パンとオリーブオイルは最強の組み合わせだった!

イタリアは貧しかった時代、おやつといえばパンにオリーブオイルをかけて食べていたそう。飽食の時代になってこの風習は一時期廃れたのですが、ふたたびこの古典的おやつが見直されつつあります。

イタリア・オリーブオイル協会が先日ローマで開催した「パンとオリーブオイル 体に良いおやつ」と題された会議では、シンプルなパンとエキストラ・ヴァージン・オイルの組合せについて改めて議論されました。

率先して食すべき「パン」と「オリーブオイル」

栄養学者ティツィアーナ・スタッローネ女史によると、パンとオリーブオイルは互いに長所を引き出す食品なのだそうです。

パンとオリーブオイルをともに摂取することによって血糖値を下げ、栄養的にもバランスが取れているため、子どものおやつにかぎらず大人が朝食として食しても理想的。

大人にとってはさらに、パンとオリーブオイルの組合せは「バランスの取れた一料理」とも考えてよいほど完全な食べ物であると発表されました。

とくに一日の疲れがたまる夕食時、パンとオリーブオイルの組合せにオメガ3脂肪酸を含むアンチョビなどの青魚類、ミネラルを多く含むトマトを加えるだけで最強の夕食になります。

なぜパンとオリーブオイルのコンビネーションは最強なのか

栄養学的に見て、このふたつの食品の組合せが推奨される理由を専門家たちはこのように述べています。
1. 1枚のパンとそれにかけられたエキストラ・ヴァージン・オイルからは、ほどよい量の炭水化物、ビタミンB1 、B2、B6、B9、鉄分、マグネシウム、亜鉛、カリウムが摂取できる
2. 悪質なコレステロール値を下げるフィトステロールを有している
3. 皮膚に栄養を与えるベータカロチン、ポリフェノールを有する
4. ビタミンEの働きにより、アテローム性動脈硬化を防ぎ、血圧を調節する
5. 抗腫瘍作用があるオレウロペインを含んでいる
6. アルツハイマー病を予防するオレオカンタールを摂取できる
7. 消化もよく便秘に効く作用がある

イタリアでは、小腹が空くとパンにオリーブオイルと塩をかけてお茶漬け感覚で食べる人が多いのですが、糖分たっぷりのおやつよりも断然体に良く、さらにおいしいというのがイタリアのシェフから栄養学者まで自信たっぷりの理由なのでしょう。

とはいえ、パンとオリーブオイルならばなんでもよいというわけではありません。栄養学者たちが口を揃えているのは、オリーブオイルは「エキストラ・ヴァージン・オイル」でなくてはならないこと、パンはライ麦やオーツ麦を使用したものが好ましく全粒粉であることを条件としています。

参考:
Pane e olio: gli effetti benefici della ”merenda perfetta” | Scienze Notizie
Pane e olio: tutto sulla merenda dell’infanzia con i consigli dei professionisti – Gambero Rosso
Perché mangiare pane e olio a merenda fa bene – greenMe

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