「日向夏」という名称から溢れ出る夏感
5月23日にハーゲンダッツの新味、「日向夏のパンナコッタ~パイを添えて~」が発売されましたね。最寄りにローソンがない筆者はまだありつけておらず、「美味しい」という感想を聞くたびに阿鼻叫喚しています。
近年はこのくらいの時期になると日向夏味のアイスクリームやかき氷が発売されています。「日向夏」の文字を見ると「あーそろそろ夏だな〜」という気持ちになりませんか?
しかしこの日向夏、「日向夏」という名称にもかかわらず夏が旬の果物ではないようです。
日向夏の旬は夏じゃない!?
日向夏の収穫・流通時期は1月〜4月ごろ[※1]。ちなみに日向夏の収穫時期ごとに総ビタミンCの含有量を調べた研究では、3月をピークに減少していくという結果も出ています[※2]。「日向夏」の旬は冬〜春にかけてということになるんですね。
なぜ日向“夏”と名付けられたのかについては確かなことはわかりませんが、「日向夏が美味しいみかん類の食べ物であると認知されたのが夏だったから」といった説があるようです。
日向夏は江戸時代に宮崎県宮崎市で発見された品種。発見されただけあって宮崎県が生産の50%を占めています[※1]。ちなみに厳密に「日向夏」と言われるのは宮崎産のみで、他の地域で栽培された日向夏は「小夏」や「ニューサマーオレンジ」などと名称が異なります。
「日向夏味」が出回るのは夏にもかかわらず、旬が夏ではない日向夏。いまから「日向夏が食べたい!」と思っても、売ってないことが多いようです。日向夏の実物を味わいたい方、来年は春の間にぜひチャレンジしてみてくださいね♪
※1 図説 果物の大図鑑
※2 ヒュウガナツの部位ごとにおける収穫時期別成分変化
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