健康茶を選ぶ基準
世の中には健康茶と言われる茶飲料が数多くあります。「普段よく飲むお茶であるからこそ、健康効果の高いものを選びたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし健康茶の効能はそれぞれ。悩みが明確であればそれに効くものを選べば良いのですが、漠然と「健康に良さそうなやつ」という観点で見ると、どれを選んだらよいものか迷ってしまいますよね。
今回は1つの指標として、各健康茶の抗酸化力の測定結果をご紹介します。
抗酸化力の測定
抗酸化力の測定は、ルイボス茶・杜仲茶・黒豆茶・玄米茶・プーアル茶・雪茶・タンポポ茶・サラシアとそれを原料にしたブレンド茶の計9種で行われました。試験液はどれも蒸留水1ℓに対し試料3gを加え10分間沸騰させたのち、室温まで冷却、総量1ℓになるようさらに蒸留水を加えたもの。
測定はORAC値、DPPHラジカル消去活性、総ポリフェノール量の3種類で実施。そのうちDPPHラジカル消去活性、総ポリフェノールの結果を高い順に表したものがこちらです。
1. DPPHラジカル消去活性
1位:プーアル茶・・・63.66
2位:タンポポ茶・・・40.31
3位:杜仲茶・・・31.73
4位:ブレンド茶・・・30.89
5位:ルイボス茶・・・30.66
2.総ポリフェノール量
1位:プーアル茶・・・21.76
2位:ブレンド茶・・・14.49
3位:ルイボス茶・・・12.13
4位:杜仲茶・・・10.13
5位:タンポポ茶・・・8.56
DPPHラジカル消去活性、総ポリフェノール量ともにプーアル茶がダントツで高い結果となっています。これはプーアル茶の原料が緑茶と同じ葉を利用していることで、カテキン類の含有が多いためと考えられています。
健康茶の抗酸化力まとめ
以上をもとに抗酸化力のランキング1位〜5位を算出すると以下のとおり。
1位: プーアル茶
2位: タンポポ茶
3位: ブレンド茶
4位: ルイボス茶
5位: 杜仲茶
2位〜5位に関しては似たり寄ったりの結果ではありますが、とにかく「プーアル茶が抗酸化力に関しては有能」と覚えておけば間違いないでしょう。
ランキング圏外になってしまった黒豆茶・玄米茶・雪茶・サラシアに関しては、抗酸化力に関してはあまり期待ができないようです。ただし、サラシアは同実験の糖質分解酵素阻害活性測定において高い結果を残すなど、健康茶にはそれぞれ良い効能があります。健康効果がないという結果ではありませんのでご安心ください。
ORAC値に関しては、開発元の米国でなかったことにされている値のため割愛しております。そもそも「抗酸化力がどれだけ人体の健康に影響を与えるか」に関しても未知数とは言えますが、この辺りは物議を醸すのでノータッチで行かせていただきます。
今回は抗酸化力のみのフィーチャーではありますが、もしスーパーの健康茶売り場でどれにしようか悩んでしまったときは、ひとつの参考にしてみてくださいね。
参考:
ブレンド健康茶およびその原料茶葉における抗酸化活性および糖質分解酵素阻害活性の評価
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