オイルはちょっとうさんくさい?
オリーブオイル、ココナッツオイル、ヘンプオイルなどなど、手を替え品を替えたオイルたちが「海外セレブの中で話題」になり、「日本に上陸」し、「美容やダイエットに効果的」だと持て囃されています。
本当に美容やダイエットに効果があるのか、根拠がイマイチ不明なものが多いですが、その中でも一つだけ本当にダイエットに効果がありそうな噂があります。
それは「お米を炊くときにココナッツオイルをちょい足しするとカロリーが半分になる」というもの。
白米はほとんど毎日食べるものですから、そのカロリーを半分にすることができればだいぶダイエットに役立ちそう!果たしてそれは本当なのでしょうか…!?
ココナッツオイルでお米のカロリーをカットする元ネタ
1)お米一合に対してココナッツオイルを小さじ1杯いれる
2)通常通りに炊飯する
3)炊飯後、冷蔵庫で12時間以上冷やす
4)再び温めて食べる
カロリーが減る理由は、お米に含まれているでんぷんの変化。でんぷんには消化しやすいでんぷんと消化しにくいでんぷんがあり、オイルを加えて冷やすことで消化しにくいでんぷんの割合が増えるのだそうです。
カロリーは大してカットされない可能性アリ?
(1)この実験の元ネタを読んでみますと、このように述べられています。
・38種類のスリランカ産のお米で、8種類の調理法で加熱した
・カロリーのカットは最大で50%、他の場合は10%程度
スリランカ産のお米は、日本のお米とは同じではありません。さらに、炊飯器ではなく沸騰したお湯の中にココナッツオイルを入れてからお米を入れる、というやり方で実験されています。
8種類の微妙に異なる加熱の仕方で「最大で50%」ですから、日本のお米を炊飯器で炊いてもカロリーが50%オフされるとは限らないのです。もしかしたら、良くても10%程度しかカットされない可能性だってあります。
(2)それでも!お米は毎日食べるものなので、10%でもカットできればその積み重ねは大きそうですね。
では、ちょっと計算してみましょう。
ココナッツオイル小さじ1杯はだいたい5g、脂肪1gは9kcalなので、オイルでプラスされるカロリーは45kcal。お米1合がお茶碗2杯分だとすれば、1杯には22.5kcal追加されることになります。一方、ご飯一杯は235kcalほど。その10%のカロリーがカットされたとすれば211.5kcalとなります。そこに、ココナッツオイルの分の22.5kcalを足すと、234kcal。あれ…変わらない!!!
このような理由から、ココナッツオイルでお米を炊いても、大してダイエットには効果がないのではないかと考えられました。もちろん絶対に効果がないとは言い切れませんが、日頃から情報をすぐに鵜呑みしてしまわないよう、注意したいところですね…!