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MOCO’sキッチンでもおなじみ!「オリーブオイルかけすぎ」には科学的な意味があった?

MOCO’sキッチンでもおなじみ!「オリーブオイルかけすぎ」には科学的な意味があった?

みんな大好き!オリーブオイル

151125_オリーブオイルサラダのドレッシングからパスタソースに至るまで、オリーブオイルは様々な料理に使われています。使い勝手が良いだけでなく、抗酸化作用や美肌効果など健康に良いとも言われることから、オリーブオイルにはファンも多い模様。

例えば、日本テレビの番組『ZIP!』内の人気コーナー『MOCO’sキッチン』でおなじみの、速水もこみちシェフ。もこみちさんの、オリーブオイルにオリーブオイルをかけるような荒技には、日本全国のネット住民から尊敬の眼差しが注がれています。

それだけではなく、人気グルメ漫画『美味しんぼ』でも、オリーブオイルが鍵となるシーンがあります。ある日、主人公・山岡士郎と、犬猿の仲である父・海原雄山が「日本人好みのスパゲッティ」というお題で対決することに。

海原雄山は、2つのスパゲッティで勝負。1つは、オリーブオイルで炒めたニンニク、玉ねぎのみじん切り、バターを加えただけのシンプルな「ニンニクスパゲッティ」

151125_HONZニンニク1

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もう1つは、玉ねぎのみじん切りをオリーブオイルで炒めたものに、トマトを加えた「トマトソーススパゲッティ」です。

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一方、山岡士郎は「生ウニとイクラのスパゲッティ」「アワビのスパゲッティ」で応戦。

151125_HONZイクラとウニ151125_HONZアワビ
( 雁屋哲 花咲アキラ 美味しんぼ25巻より引用)

材料のチョイスも贅沢で、魚文化で育った日本人のお口にはぴったり合いそうです!

しかし、軍配が上がったのは、なんと海原雄山のスパゲッティでした。勝因は「麺のうまさそれ自体」を引き出した点にあったようです。どのように麺のうまさを引き出したかまでは言及されていませんが、味博士は、それはオリーブオイルの使用にあると踏んでいます。

テレビでも漫画でも大活躍するオリーブオイル。どうしてこんなに、愛されているのでしょうか?

「乳化」で麺とソースが混じり合う

151125_パスタ海原雄山のスパゲッティは、どちらもオリーブオイルで炒めた具材を加えていますね。これには実は、科学的に意味があるのです。

シンプルに、スパゲッティは麺とソースと具材で成り立っていると考えてみましょう。これらの3つが上手く混ざり合うことで、美味しいスパゲッティが出来上がります。この3つを上手く混ぜ合わせるにはどうしたら良いでしょうか。一つ一つの性質に注目してみましょう。

まずは麺。スパゲッティの麺の大半はデュラム・セモリナという小麦粉で出来ており、炭水化物やタンパク質、ミネラルなどを含んでいます。また、スパゲッティの麺を茹でているのはです。

次に、ソースです。今回は「ニンニクスパゲッティ」ではバターを、「トマトソーススパゲッティ」ではトマトがソースの主な材料となっています。これを麺にからめることを考えた場合、トマトの場合は問題ありませんが、水と油は仲が悪いため、であるバターは”水側”のスパゲッティと混ざるとときに困難が生じます。

そこで具材を工夫します。「ニンニクスパゲッティ」では、ニンニクをオリーブオイルで炒めています。オリーブオイルは油です。ご存知の通り、水と油は仲良くありませんので、それ単体では上手くまざりません。しかし、スパゲッティの茹で汁とオリーブオイルを上手く混ぜ合わせるというステップを入れることで、スパゲッティ全体の水と油が混ざり合う「乳化」という現象が起きます。

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乳化は、水と油をつなぐ働きをもつ「界面活性剤」というものが存在する時におこる現象で、今回の場合はスパゲッティの茹で汁に溶け出している、小麦粉由来のタンパク質が界面活性剤に相当します。

これにより、麺とパスタソース・具材が上手く混じり合うようになります。乳化したパスタは食感も良く、素材一つ一つの味わいの立ち上がりが良くなります。一方で、乳化が上手くいっていないと、水っぽさや油っぽさが残ってしまい、本来の味が引き立ちません。

つまり、美味しいパスタを作る上で、乳化は欠かせないのです。オリーブオイルは乳化しやすい性質を持つため、何にでもオリーブオイルをかけたい人や、かけすぎてしまう人というのは、乳化の美味しさを理解している証拠なのかもしれませんよ!

※本記事はマンガHONZさんと共同企画させていただいております。


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