ロシアのお菓子は未知の存在
日本でお菓子といえば、おおよそフランス菓子やアメリカ菓子を指す「洋菓子」と、日本で古くから親しまれている「和菓子」の2種類がポピュラーです。それ以外のお菓子となると、いまいち想像しにくいのではないでしょうか。特にロシアのお菓子は、甘いのか、はたまたドライな味なのか、予想を立てる材料すら少ない状況です。
そこで、今日は、ロシアのお菓子の味覚を調べてみたいと思います!
日露甘党対決を開始!
11月頭の連休で旅行にいった研究所メンバーからのお土産で、ロシアのチョコレート菓子と奈良県の葛菓子をゲットしました。こう目の前に揃えられると、未知なるロシア菓子と、伝統的な和菓子を味覚対決させてみたくなるのが、ウルトラ味覚アナリスト集団の性です。
チョコレート菓子と葛菓子ということで、ポイントは甘味の比較となります。ロシアのお菓子は他の外国のお菓子と同様に甘いのでしょうか、それとも日本のお菓子のようにおしとやかな甘さなのでしょうか。
調べてくれるのは、食べ物の味を数値化できる味覚センサー「レオ」!特にレオくんは、味博士の研究所以外にある味覚センサーと比べて甘味を測定する能力が高いので、甘味の分析はレオくんに任せるしかありませんよ♪(さりげなくアピール)
味覚センサーレオでは、食べ物の味が1〜5段階で数値化されます。今までの分析から、日本のお菓子は平均3.5前後、アメリカのお菓子は平均4.2以上であることがわかっています。ちなみに、多くの人が違いを感じられるのが0.2以上の差なので、3.5と4.2はかなり違って感じられる数値差となります。
「外国のお菓子」に劣らない甘さだった
それでは、気になる結果発表です!
まず、日本の葛菓子は・・・3.88!
今回は砂糖・でんぷん・葛というシンプルかつ甘味材料のみで作られているため平均より高い値となりましたが、それでも4.0には達しませんでした。
続いて、ロシアのチョコレート菓子は・・・4.41!
日本の伝統的な甘味よりも圧倒的に高い値となりました。アメリカのお菓子にも劣らない、強い甘味を持っていることがわかりました。
日本はお米を中心に食文化が発達してきたこともあり、お米の控えめな甘さを基準に日本人の舌が作られてきました。控えめな甘さに慣れているために、砂糖を使うお菓子ですらも外国のお菓子のように甘くしすぎることはありません。そのボーダーラインが、味覚センサーでいう“4.0の壁”なのです。
それに対してロシアは、12世紀頃にヨーロッパの食文化が輸入されたり、他の多くの地域と同様に「甘味といえば砂糖」という食文化の中で発展してきました。こうした食文化の中で育ってきた方々は、私たち日本人よりも強い甘味を好む傾向があるため、お菓子も連鎖的に強い甘味付けがされるようになります。
今回はロシアのお菓子を調査してみましたが、他にも調べて欲しい国のお菓子がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせやTwitterにてご連絡くださいね!