定番としては、にんじん、じゃがいも、たまねぎあたりでしょうか。
しかし、驚くことに、カレーライスが日本に伝来した当初はこうした「三種の神器」は入っていませんでした!
今日は日本のカレーライスの意外な歴史をみてみましょう♪
そして、その翌年明治5年に刊行された2冊の料理書によって、カレーライスのレシピが世に出回りました。
この料理書の1つ『西洋料理指南』によると、当初のカレーライスはこのように作られたようです。
☆材料
ネギ1本、ショウガ半個、ニンニク少々、バター大さじ1、水270cc、にわとり、エビ、タイ、カキ、アカガエル、カレー粉小さじ1杯、塩適量、小麦粉大さじ2杯
☆作り方
1)ネギ・ショウガ・ニンニクをみじん切りにし、バターを加えて炒める
2)水270ccを加え、にわとり、エビ、タイ、カキ、アカガエルを入れて良く煮る
3)カレー粉を加えてさらに1時間ほど煮る
4)最後に塩と水に溶いた小麦粉を加える
これを見ると、たまねぎもにんじんもじゃがいもも見当たらないどころか、ほとんどシーフードカレーですね!しかも、カエルの肉・・・!
また、もう一方の料理書『西洋料理通』においても、具材には羊肉、ネギ、バター、小麦粉、塩などが用いられており、現在のカレーライスとはかけ離れたスタイルでした。
「にんじん・じゃがいも・たまねぎ」が定番になったのは明治の終わりの頃で、カレーライスが海軍のメニューになったことがきっかけだそうです。
にんじん・じゃがいも・たまねぎは、長期保存が可能なため、長い航海のお供に、これらの具材を使ったカレーライスが作られるようになりました。
これが次第に広がって、現在のようなカレーライスが定番になってきたのですね!
最近では、にんじん・じゃがいも・たまねぎを含まないようなインドカレーの人気が高まっており、カレーのスタイルも更に多様化しています。
今後、日本でカレーライスがどのように進化していくか楽しみですね♪
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