実は縁起のいい食べ物である『栗』
『イモ・クリ・ナンキン』という言葉があるように、みなさん『栗』って大好きですよね。
栗ご飯にしてもいいし、モンブランには目がないし。もちろんゆでただけの栗だって本当においしい。そんなみんなが大好きな栗、実はとっても『縁起がいい食べ物』なんですよ。
「お正月に食べるお節料理の栗きんとんにも栗が使われているワケだから、縁起はよさそうな気はする。でも、栗は栗でしょ?」
そんな風に不思議に思っているアナタもこれを読めば栗のパワーにあやかりたくなっちゃいますよ。
戦いの前にも『栗』。戦い終わっても『栗』
栗の木は、北海道から九州まで日本全国で広く栽培されています。日本人にはなじみのある木なんです。
そんな日本全国にある栗を遠い遠い昔、縄文時代から食べていたというのだから驚き。その頃は稲作も行われていなかったのですから、栗は大事な主食だったんですね。
稲作が行われるようになると、栗のポジションは『主食』から『非常食・携帯食』へと変わっていきます。
そして時代は流れて戦国時代になると、『非常食・携帯食』ポジションだった栗に新しいポジションが与えられるようになるのです。
『勝利をもたらす縁起食』という輝かしいポジションです!
その頃、栗は携帯食、つまりお弁当としての役割がありました。皮ごと天日干しにし、臼でかち割り、ぶ厚い外側の鬼皮と渋皮を取り除いて作った『かち栗』と呼ばれる携帯食。
ん?!『かち栗?』
『かち栗』=『勝ち栗』と同じじゃないか!ということで“戦の前の出陣式や、戦いの勝利を祝う凱旋式で必ずこの『かち栗』を食べる”という習慣が根付いたようです。これぞ、栗が新しいポジションをかちとった瞬間だったわけです。
腹持ちよく、栄養価が高いので間食にも最適
栗は、アーモンドやクルミなどと同じく『ナッツ類』の仲間です。ナッツ類には珍しく脂質が少なく、『デンプン』がたっぷりと含まれています。さらには、小ぶりなサイズにしてはしっかりとしたカロリーがありますので、主食や携帯食にはもってこいだったのです。
それだけではなくて、栗にはビタミンB1やビタミンCも含まれているので、疲労回復にも効果的。カロリーがしっかりとれて、疲労回復に効果的、しかも『勝ち』につながる縁起がいい食べ物である栗は、まさに勝利へのスーパーフードであるといえるでしょう!!
あの、丸っこい栗にこんなに『勝利』につながるエピソードや栄養素が秘められていたとは…!さすがに天日干ししたり、臼をつかって『かち栗』を作ったりというような手間はかけられませんが、ゆで栗だって、モンブランだって、コンビニでお手軽に買えちゃう天津甘栗だって同じ栗には変わりはなし!!
今年の秋は、大事な仕事の前に、テスト前に、運動会のお弁当に…栗パワーにあやかって素晴らしい勝利を手にしようではありませんか!
参考:
栗全書
めざせ!日本一のブランド 茨城県笠間市岩間の栗