卵はただ万能なだけじゃない!
あらゆる食材の中で、卵ほど変幻自在な食材はないでしょう。そのまま食べても、茹でても、焼いても、煮ても、混ぜても、白身と黄身に分離しても・・・むしろ何に非対応なの?というくらい、万能です。
思わず「料理界のiPS細胞や〜!」などと言ってすべりたくなる程度には万能な卵ですが、実はさらにスゴい一面を持っているようなのです!
今日は、卵が人類を虜にする隠された理由をご紹介します!
卵の成分には抗不安作用がある?
卵の新たな魅力が発見されたのは2010年のこと。卵には様々なタンパク質が含まれていますが、卵白に含まれる「オボアルブミン」というタンパク質が腸内で分解されて生じる「VYLPR」という物質には、抗不安作用があることがわかったのです!
このことは、マウスを使った実験で示されています。この実験では、高さが50cmの位置にある十字アームが使われ、十字の2本分は壁があるアーム、もう2本分は壁のないアームとなっています。通常、マウスは壁のないアーム上を歩くことを怖がるので、壁のあるアームの上に留まるようになります。
しかし、VYLPRを投与されたマウスは、壁のないアームの上での滞在時間が増加しました!このことは、壁のないことに対する不安が減少したと考えることができます。
ほかにもVYLPRは、ミクロレベルで私たちが痛みを感じるしくみに関連していることも発見され、この物質が私たちの不安感を取り除く作用があることが徐々に明らかになってきています。私たちが卵を食べるとおいしくて嬉しい気持ちになれるのは、こうした物質の影響もあったのかもしれません。卵、恐るべしですね!