料理の「コク」について
「この料理、コクがあっておいしい」
「スープにコクを足すにはこれを入れるといいよ」
普段、料理を作るときや口にするとき、何気なく使っているこの「コク」という言葉。
なんとな〜くフィーリングで使ってはいるものの、「コクって何?」と聞かれると「味の濃さ?」と思ってしまう人が多いのではないでしょうか。
今回はこの「コク」について解説していきます。
コクは数値化できる!
「コク」はとても便利な存在。レトルト食品のおいしさがアップ!?魔法の液体「ガストリック」のトリックにもあったとおり、”なんだか物足りない”味の食品にコクが出るものをちょい足すことで、まるで時間をかけて煮込んだような、ちょっと凝った味にすることができます。
しかし、「コク」はスープやカレーなど、煮込む料理にだけ存在するというわけではありません。
例えば、以下はストレートジュースと濃縮還元ジュースのコクの数値です。ジュースにも「コク」は存在するのです。
掲載記事:「ストレートジュースのほうがおいしい」…なにが違うの?
また、このように味覚センサーレオで数値化することも可能です。
コク=味の濃さではない
では、「コク」とは結局なんなのでしょうか。
コクは「味の総和」のことです。
基本5味(甘味・旨味・苦味・塩味・酸味)がバランスよく含まれていると、コクが感じられるのです。
例えば、以下は肉料理に「ある粉末」を加えたことによる味覚センサーレオでの検証結果。
甘味・旨味・塩味が特出していたところに苦味が加わったことで、「コク」の数値が上がっています。
基本5味(甘味・旨味・苦味・塩味・酸味)のひとつひとつの味が薄く数値が低い場合でも、これらのバランスが良いと濃く深い味わいになりヒトは「コク」を感じるのです。
コク=味の濃さではなく、例え味が濃くとも、甘味や塩味だけなど、ひとつの味が特出している食品では「コク」は感じられません。
みなさんもぜひ料理を作る際には「味の総和」を意識してみてください!
→料理にコクを出すには?
レトルト食品のおいしさがアップ!?魔法の液体「ガストリック」のトリック
料理にコクを出したければ、”ある粉末”を加えよ!
市販のカップスープを「コク増し増し」に作る方法