近年増えている「旨味障害」
「最近、甘いとか酸っぱいとかはわかるけど、いまいち何を食べても食べ物がおいしく感じられない…」
味を上手く感じられなくなる病気といえば、味覚障害をイメージされると思います。味覚障害には様々なタイプがあり、中でも「味がわかるのにおいしくない」という場合は「旨味障害」である可能性があります。
今日は、最近増えているらしい「旨味障害」についてお知らせします!
旨味は食品のおいしさに関わる
旨味は、甘味、塩味、酸味、苦味と合わせて食べ物の「基本5味」のうちのひとつであり、日本人によって発見された味覚です。旨味はタンパク質に多く含まれており、食品のおいしさに関わるとされています。この味覚は生まれたばかりの赤ちゃんにも宿っており、母乳にはうま味の成分である「グルタミン酸」が多く含まれていることが明らかになっています。
そんな人体にとって大切な旨味ですが、最近「旨味障害」を訴える人が高齢者を中心に増えています。旨味障害は味覚障害の一種で、その名の通り「旨味」だけを感じなくなる状態です。
旨味障害になると食欲がなくなる
それでは、旨味障害の原因とは何なのでしょうか。原因はひとつではなく、薬の副作用、糖尿病、口腔乾燥症、口腔カンジダ症、うつ病、ストレス、口内炎、舌炎、鉄欠乏性貧血など、原因はさまざまにあるようです。どれかひとつが原因であるというよりは、原因となりうるものがいくつか重なったときに起きる可能性が高いとされています。また、最近の研究では若年者の4人に1人に味覚異常あるようで、ジャンクフードやファーストフードに頼りきった食生活と関係があるとされています。
旨味障害をチェックする方法
旨味は昆布をはじめとするだしに多く含まれています。このため、あなたが旨味障害かどうかを調べるには、こんぶだしやかつおだしそのものを飲んでみると良いのです。ここでもし、いつものようにだしの味がおいしく感じられないのであれば、旨味障害である可能性があるといえます。
旨味を感じることは、健康に毎日を過ごす上で大切です。健康的な食生活を心がけて、旨味障害になるリスクをさげていきましょう!